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「災害派遣」はいかにして自衛隊の「本来任務」となったのか

10/12(金) 17:51配信

文春オンライン

 平成も終わりに近づいた今年は、災害の「当たり年」と言われるかもしれない。特に夏以降、毎月のように深刻な被害をもたらす大災害が起きている。近畿地方に大きな被害をもたらした台風21号では、関西国際空港の孤立が大きく報じられ、関空に勤めている従業員が救援を求めるツイートが話題になった(現在は削除)。そのツイートの中で従業員はこう書いていた。「自衛隊呼んで下さい!」。

【グラフ】阪神大震災を機に大きく変わった「自衛隊が存在する目的」の推移

災害が頻繁に襲ってくる我が国らしいが

 筆者はリツイートされてきたこのツイートを見た時、「災害には自衛隊」という意識が随分浸透したものだなあ、と感慨深かったのを覚えている。近年でも東日本大震災における自衛隊の活動は大きく報じられてきたし、2015年の茨城県常総市の堤防決壊では、濁流に取り残された人々を自衛隊等のヘリが救出していく様子が生中継で伝えられ、視聴者に大きなインパクトを与えただろう。

 この「大災害には自衛隊」という意識の浸透は、世論調査の中にも現れている。内閣府による2017年度の「自衛隊・防衛問題に関する世論調査」では、「自衛隊に期待する役割」で「災害派遣(災害の時の救援活動や緊急の患者輸送など)」を挙げた割合が79.2%と最も高く、「国の安全の確保(周辺海空域における安全確保、島嶼部に対する攻撃への対応など)」の60.9%を上回っている。

 国民が軍隊(敢えてこう言った方がいいだろう)に見出す存在意義で、最も高いものが「国防」ではなく「災害派遣」であるのも、災害が頻繁に襲ってくる我が国らしいと言えばそうだが、この傾向が見られるようになったのは、実は割と最近になってのことだ。

当初は定められてなかった災害派遣

 そもそも自衛隊の災害派遣とはなんだろうか? 現在でこそ自衛隊の本来任務として災害派遣は位置づけられ、自衛隊法にも災害派遣に関する条文が存在する。だが、自衛隊の前身となる警察予備隊はその発足当初、災害派遣は任務として定められていなかった。

 ところが、災害が頻発した1951年には、7月、8月に福知山と善通寺の部隊が現地部隊長の判断により非公式に派遣された事例があり、同年10月のルース台風では、山口県知事の要請により、被害の大きかった山口県北河内村へ小月駐屯部隊の2個中隊300名が派遣され、物資輸送や道路啓開といった活動に従事している。このルース台風での事例が公式な初の災害派遣とされる。

 しかし、このルース台風の事例でも警察予備隊に災害派遣に関する規定はなく、総隊総監部(現在の陸上総隊に相当)からの「出行命令第一号」によって派遣されている。法律の条文として災害派遣が定められたのは、1952年の保安庁法からだ。以降、自衛隊は多くの災害で部隊を派遣することになる。

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最終更新:10/12(金) 19:30
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