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新入社員に好かれる上司と嫌われる上司の決定的な違い

10/13(土) 6:50配信

@DIME

毎年入社してくる新人たちに自分たちの常識が通じず頭を悩ませたことはないだろうか。今回は、そんな悩みを四半世紀にわたって大学生向け商品のプロモーションや大学生のマーケティングリサーチをしてきた渡部陽氏に「いま知っておくべき“ミレニアル世代”との働き方について聞いた。

「大学生」は時代が変わればまったく別の生き物
私は四半世紀に渡って大学生と接してきましたが、この数年、明らかに道徳的でおとなしい学生が増えています。先日、大学生のバンドサークルのライブイベントを見てきましたが、長髪や革ジャンを着たいわゆる“昔風”のバンドマンは1人もいませんでした。舞台を飛び跳ねたり、会場へダイブしたり、そんな無茶する学生もいません。

みんな予備校生みたいな恰好で、純粋に音楽を楽しんでいました。バブルの頃は、新宿コマ劇場前にあった噴水に、大学生がダイブするのが新歓イベント時の風物詩でした。それが原因かどうかはともかく、今は歌舞伎町の噴水もなくなってしまいました。

そんな時代を生きてきた先輩社員たちが、今の若者のおとなしさを、物足らないように表現する場面をよく目にします。しかし、今の若者からすると、換えのパンツもないのに噴水にダイブしたという自慢話の何が楽しいのでしょうか。今では炎上騒ぎになりかねません。

最新の新卒世代の“意外な特徴”とは


私は、新卒採用の売り手市場が特に顕著になったこの4年間に入社した若者の特徴を、以下のように捉えています。

・テレビを見ない
・車に乗らない、酒を飲まない
・親の誕生日や祖父母の誕生日も一緒にお祝い
・ゴミを分別する
・デジタルに慣れていて、インスタやSNSなどを使いこなす

最後のデジタルに慣れているという特徴は、意外な逞しさをもたらしています。Twitterでのつぶやきに対して、見知らぬ人から否定的な意見が出る、というようなことには意外と慣れています。例えばサークルで主催したイベントをいかにも“リア充”という雰囲気で写真をアップした結果、冷ややかな反応が数件出ることは、彼らからすると当たり前のことで、いちいち傷ついたりしません。

しかし、その反面、リアルでの刺激にはめっぽう弱いです。数年前までは就活が人生最大の苦労であった若者も、最近では売り手市場の影響からかその苦労すらしていません。苦労が少ないことが直接影響しているかはわかりませんが、直接的に怒られるような経験が少ないまま社会人になったので、新入社員がメンタル不調に陥りやすいようです。

今年の5月に新橋駅で教師に怒られた女子高生が過呼吸で運ばれたというニュースも記憶に新しいですが、親や祖父母とも仲の良い彼らは、人に怒られるという免疫ができていないかもしれません。


好かれる上司、嫌われる上司の決定的な違い

ここで本題に戻りましょう。新入社員に好かれる上司とは、つまりは怒らない上司。教育の仕方がうまい上司です。怒らなくても、目的を的確に伝えれば、新入社員は自分なりに目的を達成するための手段を考えます。多少遠回りしてでも、部下を信じて仕事を任せてみて、最後に上司が責任を取ってくれると分かれば、デジタルに慣れている彼らは、検索も早いので、調べものは団塊世代より上手です。また、お酒も飲まない世代なので、執拗に飲ませず、ワークライフバランスの良いスマートな上司が好かれる上司です。

逆に嫌われる上司とは、昔はこんなに悪かったという自慢話をする上司。今の若者は、ゴミの分別に始まり、お酒も成人まで口にしたことはありません。大学も完全分煙か全面禁煙なので、喫煙者が減っています。そんな道徳的な彼らに、こんなに悪かったという武勇伝を話しても別次元にしか映りません。キャバクラであれば、「すごーい」位は言ってもらえるかもしれませんが、新入社員からすれば、「コノオジサンハ、ナゼハズカシイコトヲジマンスルンダロウ」となってしまいます。

かく言う私も、かつて石原慎太郎の本を読んで『苦労によって、脳幹が鍛えられて、精神的に強くなれる』と思っていました。部下にも本人の為と思って、叱責をすることもありました。

しかし、今では叱り方を一つ間違えるだけでパワハラ問題に発展しかねません。果たして、今の時代に「叱ること」は本当に必要なのでしょうか。大人になってから怒られるのって、誰もが嫌なはずですよね。私は、争いごとが嫌いな彼らが、将来とても平和なビジネス環境を作るのではと期待しています。最近、街で見かける喧嘩も大抵60代ですもんね。


■渡部 陽(わたなべ・よう)
(株)ユーキャンパス代表取締役社長。1970年生まれ。93年、明治学院大学経済学部卒業後、(株)毎日ツーリスト(現・(株)毎日コムネット)入社。2001年、(株)ユーキャンパスを設立し、大学生向けに特化した広告事業を展開。現在までに全国約670大学でのプロモーション実績があり、自身の足で920キャンパスを訪れている。13年3月にサービスを開始したアプリ『CircleApp(サークルアップ)』は、全国約3,000の大学サークル、約60,000人の大学生が利用している。著書に、複数の内定を得た大学生をクローズアップした、オリジナルの切り口による就職活動本『内定ホルダー』(主婦の友社)がある。ユーキャンパス: https://www.youcanpass.net/

@DIME

最終更新:10/13(土) 6:50
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