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この虫を見たら要注意!大量発生で農作物や木を枯らす害虫が拡散中

10/16(火) 18:12配信

ニューズウィーク日本版

<中国やインドなどアジアに広く分布する害虫が、米東海岸や日本に生息範囲を広げている。ニュージャージー州は見つけ次第駆除するよう呼び掛けている>

アメリカでは今年、シタベニハゴロモ(学術名:Lycorma delicatula)のせいで、クリスマスが台無しになる家が続出するかもしれない。ニュージャージー州農務省の造園関連部署を統括する農業専門家ジョゼフ・ゾルトウスキーは、地元メディアのNJ.comを通じて警告した。

シタベニハゴロモ大量発生の動画を見る

シタベニハゴロモがクリスマスツリー用のもみの木に卵を産みつけた可能性があるという。もし繁殖すれば、木や農産物を食べて大きな被害をもたらしかねない。目撃したら直ちに駆除するよう、ニュージャージー州は注意を呼び掛けている。

シタベニハゴロモはもともと中国など東アジアに生息する虫だが、4年前にアメリカ国内で初めてペンシルベニア州で発見され、のちに東海岸全体に広まった(日本でも2009年に石川県、2013年に福井県、2017年大阪府で発見されている)。

ニュージャージー州では3つの郡で見つかっている。成虫か卵が材木や農産物などに付いて拡散したと考えられている。クリスマスツリー用もみの木の樹皮や枝に隠れている可能性もある。「(シタベニハゴロモは)非常に見つけにくい」と、ゾルトウスキーは述べる。

すす病の原因にも

ニュージャージー州ウォレン郡に住むある女性は、クリスマスツリーに付着していたシタベニハゴロモの卵が家の中で孵化したのを確認したという。専門家によると、樹皮に卵塊が2つ見つかった。1つの卵塊には30個~50個もの卵が入っている。

伐採されたもみの生木をクリスマスツリーとして買う人は、虫や卵が付いていないかを慎重にチェックしてからにすべきだとゾルトウスキーは言う。大量に繁殖すれば木も枯らすし、少しでもいれば住居や庭への被害は免れない。「シタベニハゴロモは、あらゆる農作物に影響をおよぼす可能性がある害虫だ」とゾルトウスキーは話す。

ニュージャージー州農務省は、シタベニハゴロモについて次のように説明している。「羽を閉じているときの成虫は、体長が1インチ(約2.5cm)、幅が0.5インチ(1.27cm)だ。前翅はグレーで黒い斑点があり、先端はグレーを背景にして黒い四角形が並び、網目模様になっている」

「後翅は赤と黒のまだら模様で、白い帯状の部分がある。脚と頭部は黒く、腹部は黄色で、幅広い黒い縞が入っている。幼虫のときは、黒に白い斑点があり、成長とともに、黒い背景に赤い領域が現れる」

同州農務省は、以下のように伝えている。「成虫と若虫は、植物の若い茎や葉軸の師部にとがった口器を突き刺し、汁を吸って生きている。そして、排泄物の液体を大量に排出し、すす病(黒く汚れたようなカビが生える病気)を発生させる」

アメリカの農学者によると、ペンシルベニア州でブドウやリンゴを栽培する農家は警戒し、駆除に努めているという。今はちょうど産卵期にあたるからだ

農学者のレポートには、「いまの時期は、すべてのシタベニハゴロモが成虫になっており、メスは、樹木や石、フェンス、柵の支柱、ブドウ棚の支柱といった表面が硬い場所に産卵する」と書かれている。「シタベニハゴロモは、ワインもしくはジュース用のブドウを好むようで、つる1本に200匹から250匹いることもある」

(翻訳:ガリレオ)

ジェイソン・ホール

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