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英国人が見たウルグアイ戦「やばい!」「南野は本当のトップクラス」

10/17(水) 1:03配信

フットボールチャンネル

日本代表は16日、キリンチャレンジカップでウルグアイ代表と対戦し、4-3で勝利した。この試合中、日本サッカーに精通し、現地埼玉スタジアム2002で試合を取材しているイングランド人ライターのショーン・キャロル氏に随時話を聞いた。

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●「結果よりもパフォーマンスが大事」「最初の20分は本当に良い」

――ショーンさんがウルグアイ戦で注目しているポイントはどこでしょうか?
「注目はボールを持ったとき。ポゼッションするだけなのか、本当に攻める姿勢があるのかに注目したい。ウルグアイを怖がらずにプレーしなければいけない」

――ウルグアイはW杯ベスト8の強豪国ですが、日本にとってどんな意味を持つ試合でしょうか?
「結果よりもパフォーマンスが大事。そのような相手との差がどのくらいあるのかを確認しなければならない。何が足りないのか、どこを改善する必要があるのか」

――日本のスタメンで注目しているのは誰ですか?
「もちろん2列目の3人のコンビネーションは楽しみだけど、遠藤と柴崎のボランチの2人注目だね。航は少し守備的、岳は攻撃の原点になるはずだから、そのバランスがどこまで上手くいくのか期待したい」

――前半10分にさっそく日本が先制です! 中島の縦パスを受けた南野が巧みにターンして相手DFをかわし、冷静にシュートを決めました。
「上手かったね。シュートは少しディレイ過ぎたかなと思ったけどセーフだった。それができるのは本当のトップクラス。中島のアシストも凄かったね。やっぱりこの2人は日本の攻撃で良いアクセントになる」

――日本はCKからゴディンに強烈なヘディングシュートを許しましたが、東口がビッグセーブを見せました。
「良いセーブだったけど、大迫のマークは少し甘かったね」

――直後に大迫にチャンスが訪れましたが、フリーにもかかわらずシュートは枠を捉えられませんでした。
「いやー…。そのチャンスは絶対に枠に入れないと…」

――日本は守備でも良いバランスを保てているようです。
「そうだね。全体的に最初の20分は本当に良い。攻撃に人数をかける一方で、守備も崩れずにできている」

●「セットプレーは日本の課題。今までも、そしてこれからも」

――しかし日本はセットプレーから失点…。FKをコアテスが落として最後はペレイロに決められてしまいました。
「またセットプレーのマーク…」

――先程もCKからピンチを迎えていましたが、修正できていなかったということですね。
「そうだね。少しずつウルグアイが主導権を握ってきている」

――セットプレーの守備はこれからの日本の課題となるのでしょうか?
「今までも、そしてこれからもね!」

――苦しい時間帯でも試合中に立て直せるのが本当の強豪国ですね。
「その通り。ウルグアイのような相手には立ち上がりからフルタイムで常にベストを尽くさないといけない。もしそれができなければ相手はコントロールを奪うことができる」

――しかし日本に追加点が生まれました。中島のミドルシュートは一度はGKにセーブされてしまいましたが、こぼれ球を大迫が決めました。
「オフサイドでしょう! スタジアムのリプレイは2回しか映らなかったから。笑」

――改めて確認するとオンサイドだったようです。さっきは決定機を外したので、これで取り返したかたちですね。
「それは良かった! それもあるし、もし日本が2-1で勝てたらフェアな結果だね」

――前半が終わりました。ここまでの印象はいかがでしょうか?
「立ち上がりと終盤は良かったけど、それ以外の時間帯は少しバラバラだったね。でも全体的にポジティブにプレーできていた」

●「セットプレーの守備は本当に問題」「酒井と堂安は凄く良いコンビ」

――後半開始直後、日本はいきなりピンチ…。ペレイロのヘディングシュートは東口がまたも好セーブで防ぎました。
「またビッグセーブだね」

――しかし直後のCKからコアテスにフリーでシュートを許してしまいました。
「またマークが…。セットプレーの守備は本当に問題…」

――立ち上がりから続けてピンチを迎えてしまいましたね…。
「後半の見所はセットプレーの守備と決定力になるね。ウルグアイは絶対にチャンスを作るはずだから、日本は3点目が必要になる」

――カバーニのヘディングシュートも辛うじて枠を外れて助かりました。
「また空中戦で崩された…。心配だね」

――一方で日本は中島が積極的にシュートを放っています。
「中島は良いね。5分間で3つのシュート」

――三浦の不用意なバックパスをカバーニに拾われて失点…。同点に追い付かれてしまいました。
「カバーニがそこにいることに気付かなかったのかな?」

――それでも日本は勝ち越しに成功です! 酒井とのパス交換から最後は堂安が冷静に流し込んでまたもリードを奪いました!
「これは本当に素晴らしいゴールだった。堂安と酒井のワンツーは99年のドワイト・ヨークとアンディ・コールのよう!」

――さらに日本は南野が2点目を決めて4-2までリードを広げました!
「やばい! 南野のフィニッシュも良かったし、堂安のプレッシングも印象的だった。そして間違いなく岳のインターセプトと積極的なパスがゴールの起点になったね」

――日本は4点目を取ってからさらに勢いが出てきましたね。
「そうだね。特に右サイドの酒井と堂安は凄く良いコンビ」

●「守備は課題ばかり。攻撃は素晴らしかった」

――柴崎に代えて青山が投入された直後、ホナタン・ロドリゲスにゴールを許し1点差に詰められてしまいました。
「集中力の問題。ディフェンスは本当に課題が多い。でもその一方で攻撃は凄く良いね」

――残り15分を切りましたが、ここからの時間帯は何が必要でしょうか?
「攻撃を続けないと。もし引いて守れば同点にされると思う」

――中島に代えて原口が投入されました。中島のプレーはいかがでしたか?
「今日も素晴らしかった。常に積極的だったし、何度もシュートを打った」

――試合終了です。日本が4-3でウルグアイを破りました。試合全体の印象はどうだったでしょうか?
「50/50だね。守備は課題ばかり/攻撃は素晴らしかった」

――ショーンさんが選ぶMOMは誰でしょうか?
「誰がいいかな。中島と堂安も良かったけどもやっぱり2ゴールの南野でしょう!」

――W杯ベスト8、FIFAランク5位のウルグアイに勝利しました。スアレスは不在でしたが、これはどのような意味がある勝利なのでしょうか?
「もちろん強豪国を倒すのは良いことだけど、きっかけにならなければ意味がない。自信には当然なると思うけど、最も大事なことはこの後の結果です」

――W杯メンバーで森保ジャパンに招集されていない選手には香川や本田、川島、岡崎らもいます。彼らはこのチームに溶け込むことができるのでしょうか?
「難しいと思う。入るだけの能力はあると思うけど、彼らのように存在感が大きい選手はチームのバランスや雰囲気に対してどのような影響を与えるかは分からない。

 今のチームのパフォーマンスや結果は非常にポジティブだから、とりあえず同じメンバーで続けた方がいい。だけど、これから経験のある選手が役割を演じる機会はまだあると思う」

●「三浦は絶対にこの経験から学ぶ」「若手がビッグクラブへ移籍する必要は…」

――攻撃陣が好調な一方、守備は課題ばかりですが、どうすればよくなると思いますか?
「間違いなくそれは心配なことだね。守備を良くすることは簡単ではないし、どのチームも常にそれに対して取り組んでいる。メンバーを変えることはもちろんひとつのオプションだけど、それだけで修正することはできない。

 例えば、今日は三浦に目立ったミスがあったけど、それもサッカー。どの選手でもミスするときはある。彼は試合後のミックスゾーンで落ち込んでなかったから、絶対にこの経験から学んでより良い選手になると信じている」

――セットプレーの守備は特にこの先の課題となりそうですね。
「今日は親善試合だったから、公式戦でミスするよりもいい。全体的に三浦も含めて4バックのバランスや組織は悪くなかったと思うけど、セットプレーでやっぱり甘さがあったね。それはもちろん課題だけど、個人のミスの方が戦術の理解不足より改善できるはず。まだ森保ジャパンは3試合だけだから、まだもう少し時間はかかるかな」

――南野、堂安、中島ら若手選手はやはりビッグクラブへ移籍するべきなのでしょうか?
「そんなに必要はないかなと思う。いま彼らはクラブで試合に出ているし、常に成長している。その成長は代表でも見ることができた。もし本当のビッグクラブに移籍して毎週ベンチに座ることになればもったいないこと。もちろん選手は高いレベルでプレーしているのが理想だけど、移籍する前にしっかりと考えなければならない」

――日本はW杯でベスト16まで進出しましたが、もはやこれは過去のことと考えた方がいいのでしょうか?
「それはそうそうだね。W杯はもう終わったことだし、過去の結果は過去。サッカーではよく過去の話と未来の話をするけど、一番大事なことは現在です。

 だからこそ監督も選手もそういったアプローチをとった方がいい。ロシアW杯や4年後のW杯は今は大事なことではない。今一番大事なことは守備の弱点を修正して、攻撃をより磨くこと。それができれば自然と結果がついてくると思う」

――ありがとうございました!

▽語り手:ショーン・キャロル
1985年イングランド生まれ。2009年に来日。「デイリーヨミウリ」「Jリーグ公式ウェブサイト」などにも寄稿。高校サッカー、Jリーグ、日本代表など幅広く取材している。過去にはスカパーのJリーグ番組出演も。

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