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ゴール間違えて騎乗停止の山田敬士騎手を待ち受けるイバラの道〈週刊朝日〉

10/21(日) 12:28配信

AERA dot.

 競走距離誤認という前代未聞のミスが起きたのは10月13日の新潟競馬場、第6レース。

 2番人気のペイシャエリートに騎乗したルーキーの山田敬士騎手(21)が、1周半走って2500メートルで競うレースを1000メートル少々走ったところで勝ったと勘違いし、間違いに気付いてレースに復帰したものの大差の最下位となり、即日、騎乗停止となった。

 競馬記者によると、2500メートルだと知らなかったわけではないらしい。

「『お前、どうしたの?』と本人に聞いた騎手たちによると、レース前に調教師から『絶対、ハナ行け(先行して逃げろ)』と指示が出たのでゲートを切るとすぐ押して、先頭で迎えた1周目の4コーナーを回ったところで1周半するレースだってことが飛んじゃったようなんです(苦笑)」

 レースから戻ったとき、顔色がなかった、とか。

「2番人気であんなレースしたんだから馬券を買った人たちと馬主さんに申し訳ない。だけど、何しろ1年目だし、そういう事情だから、あんまりたたかないでやってほしいな、と騎手たちは言っていました」(競馬記者)

 山田騎手の評判はいい。

「母子家庭で育ててくれた母親を温泉旅行に連れていってやりたい、この春に高校と大学に進学した2人の弟の学費も出してあげたい、と今どき珍しいタイプ」(スポーツ紙デスク)

 なのに、騎乗停止。期間は裁定委員会によって決められるが、その間は騎乗しなければ交付されない騎乗手当と騎手奨励手当がゼロだから、大幅な収入減は免れない。一家の大黒柱になろうとしていた彼にとっては痛い。もっとも、結果に金がかけられている騎手のミスは、普通のスポーツのエラーとは比べものにならない責任の重さがある、ということだ。

「騎乗停止の処分が明けてもイバラの道ですよ」と心配するのは競馬ライターの片山良三氏だ。

「馬主は『え、あの山田!?』と敬遠するでしょう。信用を取り戻すのは大変。すごい試練を1年目から背負ったもので、頑張ってほしいですね」(黒田朔)

※週刊朝日 2018年11月2日号

最終更新:10/21(日) 12:37
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