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ゲスの極み乙女。 友人・米津玄師の一言で原点回帰へ

10/22(月) 7:47配信

NIKKEI STYLE

 キャッチーなメロディーに乗せ、遊び心に毒を潜ませた歌詞やポップかつマニアックなサウンドが絡み合う楽曲で人気の4人組男女混成バンド「ゲスの極み乙女。(ゲス極)」。ドラムのほな・いこかは、2017年よりさとうほなみ名義で女優業、ボーカルで作詞作曲を手掛ける川谷絵音も7月期ドラマ『恋のツキ』(テレビ東京)で役者デビューするなど活動範囲は広まるばかりだ。

 個性豊かな面々が、1年3カ月ぶりとなる4thアルバム『好きなら問わない』を制作し、ワーナー内に自ら立ち上げたレーベル「TACO RECORDS」の第1弾としてリリースした。前作『達磨林檎(だるまりんご)』は落ち着いたトーンだが、本作は痛快さや大胆さを取り戻した。
 経緯について川谷は「楽曲のデモを昨年末、(友人でアーティストの)米津玄師に聴かせたら『今のお前の曲は好きじゃない』と(笑)。信頼し尊敬もしているので、曲を作り直したんです。結果、原点回帰の作品になりました」と明かす。
 それを契機に生まれたのがリード曲『もう切ないとは言わせない』。疾走感のある美しいメロディーのアップチューンで、川谷のエモーショナルな歌声が甘酸っぱい世界観を色鮮やかにする。「成長を感じた1曲です。間違いなくいい作品になると確信を持つきっかけとなりました」(川谷)
 ベース担当の休日課長は「僕らは曲を作りためるタイプではないので、全員の経験や思いが作品に直接反映されやすい」と語る。「『ホワイトワルツ』は大人っぽいアレンジに挑戦しました。ジャジーなフィーリングは楽器のおかげでうまく引き出せたんです」
 ヒップホップからクラシックまでと幅広い音楽性を、巧みなアレンジや演奏力でまとめ上げるのもゲス極の魅力。そんな強者ぞろいでも、先行配信した『オンナは変わる』には苦労したそうだ。「自分で作っておきながらなんですが、めちゃくちゃビートが速くて。リズムもどんどん変わるので、ライブで演奏中に見失うと、戻れない難曲です(笑)」(川谷)
 川谷はindigo la Endをはじめ、お笑い芸人の小籔千豊やくっきーらと組むジェニーハイなど、複数のバンドを掛け持ち。それがメンバーにとって、いい刺激になっているとか。「川谷の別バンドは普通にチェックする。くっきーさんが弾くベースから学ぶことも多い。ライバルが増えることはいいこと」(休日課長)

 川谷も「様々な活動を並行することで、次はゲスでこんな曲をやってみたいと考えられる。今作を、ちゃんMARIが『これまでで一番好き』と言ってくれたのがうれしくて。バンドや楽曲に心底愛情を持つ人と一緒に前に進みたい。新レーベルを立ち上げたのもその一環です」と言う。
 『好きなら問わない』のタイトルには、バンドのそんな決意も込められているに違いない。
(「日経エンタテインメント!」10月号の記事を再構成 文/橘川有子)
[日経MJ2018年10月12日付]

最終更新:10/22(月) 12:15
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