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勢いに乗ったつもりの野党のダメぶりは沖縄県知事選にこそ表れている

10/23(火) 6:01配信

ダイヤモンド・オンライン

 臨時国会が10月24日に召集される。安倍晋三首相が自民党総裁選で勝利し、第4次安倍改造内閣を発足させて最初の国会となるが、野党は相変わらず「疑惑の追及」に手ぐすねをひいている。既に、片山さつき地方創生相に国税庁に対する口利き疑惑が報じられるなど、新任された閣僚の問題が発覚しているのだ。「モリカケ」問題(本連載第183回など)についても、安倍首相や政府の説明にいまだ納得せず、内閣改造で留任となった麻生太郎副総理・財務相の責任問題も追及する構えだ。

 「沖縄県知事選」で、野党が推した玉城デニー氏が勝利したことで、立憲民主党の福山哲郎幹事長が「参議院1人区で明確に1本化すれば十分に勝機が見いだせる」と述べるなど、「野党共闘」を加速させようという動きが出てきた。野党は今、勢いに乗っているつもりのようだ。

 だが野党は、安倍・自民党に「国政選挙5連勝」を許した時と、実際はなにも変わっていない。このままでは国民の幅広い支持を得ることはできず、次の参院選も負けるだけだ。実は、野党が勝利に沸いている「沖縄県知事選」こそが、今の野党のどうしようもないダメぶりを示している。

● 玉城デニー知事の誕生でも 変わらない沖縄と国の対立関係

 2018年9月30日に行われた沖縄県知事選で、野党が推す玉城デニー前衆議院議員が過去最高の39万6632票を獲得し、31万6458票を得た自民党、公明党、日本維新の会、希望の党が推薦する佐喜眞淳前宜野湾市長に8万174票もの大差を付けて勝利した。沖縄県民の「辺野古移設はNO」という「民意」ははっきりと示されたといえる。

 この民意に応えるために、玉城知事は早速動き始めている。就任直後に上京し、安倍首相や菅義偉官房長官と面談した。だが、辺野古移転の見直しについて、安倍首相は全く応じなかった。知事は普天間基地の危険性除去の早期実現のため、首相が翁長雄志前沖縄県知事に約束した「2019年2月までの運用停止」の実現や、「日米地位協定の改定」を求めるために、政府、米軍、沖縄県の三者協議の設置も要求した。だが、いずれも首相から明確な返答を得られなかった。

 安倍首相は玉城知事の要求に「ゼロ回答」で応じただけではなく、沖縄に対して法的対抗措置を講じた。翁長前知事が死の直前に決めた、辺野古での新基地建設を巡る「埋め立て承認撤回」に対して、政府は行政不服審査法に基づき、国土交通相に撤回の取り消しを求める審査請求を行うとともに、撤回の効力を一時的に停止する執行停止の申し立てを行ったのだ。新しい沖縄県知事が登場しても、政府と沖縄の対立は深まるばかりである。

● 普天間基地移設問題は 国会議員が解決すべき問題だ

 沖縄県知事の権限は大きく、 政府に頼らなくても辺野古の埋め立ては止めることはできる。しかし、埋め立てを止められても、それだけでこの問題は終わらないことが重要だ。辺野古へ移転できなかったら、「世界で最も危険」といわれてきた普天間基地がそのまま残ることになるからだ。

 つまり、普天間基地の辺野古移設に反対するのなら、辺野古の代わりに移設する場所を見つけなければならない。そして、沖縄県内に新しい基地を作りたくないのが沖縄の「民意」ならば、県外に基地の受け入れ先を見つけるか、海外に移ってもらうしかない。それは、他の自治体や米国と交渉が必要となり、沖縄県知事一人ではできない。国会議員が前面に出て、解決に動かねばならない仕事である。

 しかし、「普天間基地の代替は辺野古しかない」と結論を出している自民党議員は、動く気はない。一方、野党が辺野古移転に反対する玉城氏を支持するならば、知事が辺野古への移転を止めた後をどうするか、責任を持って考えて、県民に訴える責任があったはずだ。ところが、沖縄県知事選で応援に現れた野党の幹部は、どうだっただろうか?

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