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ホンダのパワーユニット、衝撃の事実。スペック3は耐久性が低かった

10/24(水) 10:38配信

webスポルティーバ

 オースティンの予選Q1で、ピエール・ガスリーは3強チームに次ぐ7番手のタイムを叩き出してみせた。

【写真】トロロッソでデビューして丸1年。ハートレイは来季シート確保へ正念場

 3度のアタックを行なった結果とはいえ、同じタイミングでのアタックで、中団グループのトップに立ったのは事実だ。そして、グリッド降格ペナルティで最後列スタートが決まっていたため、予選の1周アタックパフォーマンスは気にせず、決勝でのタイヤマネージメントを最優先に考えてのセットアップであったにもかかわらずのパフォーマンスだった。

「Q1しか走れないのは最初からわかっていたから、Q1をすごく楽しんだよ。ここはとてもクールなサーキットだし、走れる周回はすべて楽しむようにした。クルマには昨日からいいフィーリングを感じていたし、ウェットでもドライでもマシンのフィーリングはよくて、予選自体もうまくいった。

 Q1のパフォーマンスはすごく良かったと思うよ。Q3のカットオフラインは僕のQ1のタイムの0.3~0.4秒増しくらいだった。路面のインプルーブ幅を考えれば、Q3進出を争う力はあったんじゃないかな」

 トロロッソ・ホンダはオースティンに、待望の空力アップデートを持ち込んできた。

 とはいっても、それはフロントウイングの翼端板とポッドフィンだけで、「とても小さなアップデートでしかない」(ガスリー)もの。現状では1セットしか用意できておらず、ガスリー車に装着して感触を確かめてはみたものの、金曜がウェットコンディションで本格的なデータ収集ができなかったこともあり、予選・決勝では従来型のパッケージに戻して走行した。

「フリー走行3回目の後に取り外したんだ。フリー走行3回目でしかドライで走ることができなかったから、このパッケージの性能をフルに引き出すための準備が十分にできたとは言えなかったからね。

 きちんと理解してゲインを得るためには、もっと走る必要がある。だから予選・決勝ではブレンドン(・ハートレイ)と同じパッケージにして、メキシコGPがドライならもっとデータ収集を進める予定だよ」

 鈴鹿での失敗をもとに、さらに煮詰めたセットアップによってSTR13の空力性能を最大限に引き出したこともあるが、やはりこのシーズン終盤にきてのトロロッソ・ホンダのパフォーマンス向上には、ホンダのスペック3パワーユニット投入が大きく貢献していると言うべきだろう。

「鈴鹿でもすでにスペック3のパフォーマンスは発揮されていたけど、これだけのパフォーマンスを発揮できたのはとてもポジティブなことだと思うよ。ホンダはすごく開発をプッシュし続けているし、新スペックもうまく機能してくれている」

 ただし、手放しで喜んでばかりもいられない。

 第17戦・日本GPで使用したスペック3を検査した結果、とくにセットアップが不十分なまま走らなければならなかったガスリー車のICE(エンジン本体)に大きなダメージが見つかった。残り4戦を走り切れる状態ではなく、ハートレイ車のICEも対策が必要な状態であることが判明した。

 そのため、第18戦・アメリカGPには耐久性を向上させたICEを用意しなければならず、2台揃って最後列グリッドからスタートすることになったのだ。

 ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターはこう説明する。

「ICEに若干の変更を入れました。基本スペックは同じで、信頼性を向上させるために手を加えました。日本GPのレースで使ったのと、ベンチテストをしているなかで若干の懸念があった部分に手を入れた形です。レースでオシレーション(回転数のブレ)を避けるための使い方をした影響も含めて、それに起因するものです。ガスリーのほうは今後、レースで使いたくないくらいのダメージがありました」

 こうしてアメリカGPには「スペック3改」とも言える対策品が持ち込まれ、実際の走行では「スペック2以前のようにスムーズになった」(ガスリー)とドライバーたちも好評価を与えた。

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最終更新:10/24(水) 10:38
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