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南極に出現した真四角な氷山、どうやってできた? 科学者に聞いた

10/28(日) 16:10配信

ナショナル ジオグラフィック日本版

グリーンランドでは難しい、南極で見つかるのはなぜ

 カオスと混乱の絶えない自然界に、完璧に秩序だった巨大な物体が現れた。

 10月17日にNASAが紹介した南極海の氷山だ。滑らかな平面と直角からなる完璧な長方形で、南極半島の東海岸付近の海に横たわっている。まるで水に浮かべた巨大な豆腐のようだ。

ギャラリー:南極の氷の下、水深70mの海で驚異の光景を見た 写真12点

 この氷山は、NASAの航空機が定期的に行っている観測の中で発見された。NASAの研究ミッション「オペレーション・アイスブリッジ」は、極地が地球の気候に与える影響を解明することを目指して、調査用の航空機を何機も使って定期的に情報を収集している。

 NASAは「氷山の角が鋭いままで、表面が平らであることから、おそらく棚氷から最近分離したものと考えられる」とツイートし、ラーセンC棚氷のそばだったことにも触れている。

 米コロラド大学ボルダー校の上席科学研究員、テッド・スカンボス氏は、この氷山は長さ2~3キロ、高さ40メートルほどだろうと話す。

「この氷山に含まれる大量の氷を合わせれば、カリフォルニア中の全ての水泳プールを何度も満杯にできるでしょう」とスカンボス氏は言い、南極大陸周辺に浮かぶ氷に比べればごく一部でしかないとも指摘した。

実は珍しくないテーブル状の氷山

「棚氷は割れ目や亀裂だらけです」と説明するのは、米ニューヨーク州立大学バッファロー校の地球物理学者クリスティン・ポイナー氏だ。今回のように平坦なテーブル状の氷山は、意外に普通に見つかるという。

「(氷山は)遠くから見れば、この写真のように美しい純白に見えますが、少し近づけば傷だらけで、ひびがたくさん入っています」。

「ラーセンC棚氷は大きな棚氷です。長い時間をかけて氷が広がり、まっ平らになっています」とポイナー氏は付け加えた。巨大な棚氷にすでにできていた直線的な亀裂に沿って氷山が分離した結果、大きく平らな長方形になったと見られる。氷山のうち、水面上に見えているのは通常わずか10%ほど。分離した時、この氷山は下面も滑らかで平らだったかもしれないが、海流によってすぐに形が変わったはずだ。

 NASAジェット推進研究所の科学研究員で、米カリフォルニア大学アーバイン校教授のエリック・リノー氏も、これほどの長方形になったのはラーセンC棚氷の巨大さによるものという点に同意する。

「ラーセンC棚氷から分離する氷山は非常に大きく、完全な長方形か、直線的な形に見えます。棚氷を数百キロも真っすぐに走る亀裂から分離しているためです」とリノー氏。「このような長方形の氷山は、グリーンランドではあまり見つかりません。南極よりも気温が高いので、氷山は割れて小さくなりますし、氷河も南極よりは小さいからです」

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