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偉大なる名牝ジェンティルドンナの初仔、モアナアネラの状態はいかに

10/28(日) 6:42配信

webスポルティーバ

厳選!2歳馬情報局(2018年版)
第23回:モアナアネラ

 先日のGI秋華賞(京都・芝2000m)では、アーモンドアイが完勝。史上5頭目の牝馬三冠を達成した。彼女はこのあと、牡馬混合のGIや海外GIを目指していくことになるだろう。

【写真】天皇賞・秋、東京・芝2000mの舞台で強い馬

 実際、三冠牝馬として彼女の先輩となるジェンティルドンナは、三冠達成後、国内の牡馬一線級を蹴散らして、さらには海外のGIも制覇。国内外合わせてGI通算7勝という実績を残し、偉大な名牝としてその名を歴史に刻んだ。

 ジェンティルドンナは、2011年にデビュー。翌2012年に、牝馬三冠の完全制覇を遂げた。とりわけGIオークス(東京・芝2400m)では、2着ヴィルシーナを5馬身も突き離す圧勝劇を披露。翌週行なわれたGI日本ダービー(東京・芝2400m)よりも速い勝ちタイムを記録した。

 三冠を達成したあと、その男勝りの能力はすぐさま日の目を見る。古馬の強豪牡馬が集うGIジャパンC(東京・芝2400m)へと駒を進めると、前年の三冠牡馬で、当時の”現役最強馬”であるオルフェーヴルとの壮絶な叩き合いを制して、まんまと”怪物退治”を果たしたのである。

 4歳になってからは、国内外の牡馬一線級が相手となるGIで惜敗を繰り返したが、ジャパンCで連覇を達成。5歳になると、ドバイシーマクラシック(UAE・芝2410m)で見事な優勝を決めて、海外GIでついに戴冠を遂げ、世界にその名をとどろかせた。

 そして、引退レースとなった2014年の有馬記念(中山・芝2500m)。現役屈指の豪華メンバー相手に鮮やかな勝利を収め、7つ目のGIタイトルを手にして華々しいフィナーレを飾った。レース直後に行なわれた引退式も、大いに盛り上がった。

 それからおよそ4年、ジェンティルドンナの初仔となる2歳馬が、まもなくデビューのときを迎える。栗東トレセンの石坂正厩舎に所属するモアナアネラ(牝2歳/父キングカメハメハ)である。

 同馬は10月以降、母と同じ厩舎、そして母と同じ担当者のもとで調教を積んできているが、その様子はどんなものなのか。身近で見ているスタッフの感触について、関西競馬専門紙記者が伝える。

「正直なところ、(モアナアネラの状況に対する)スタッフのトーンはあまり高くないですね。というのも、これまでに何度か、スクミ(※筋炎や筋肉痛の悪化により、歩行が相当ぎこちなくなること。歩けなくなる場合もある)の症状が出てしまったようなんです。

『体質の弱さがあり、強い調教を課せられない面がある』ともスタッフは話していました。体も母より少し小さく、まだひ弱さが目立っているのかもしれません」

 体質的には若干の不安を抱えているようだが、”素材”の面では見るべきものがあるという。先述のトラックマンが続ける。

「走り出すと、『バネがあって、良血馬らしい乗り味』とスタッフも絶賛。『乗りやすさもある』と言っています。現状、母ほどの活躍を想像するのは簡単ではありませんが、まずは一度レースを使って、その後にどう変わってくるか、というところではないでしょうか」

 2歳の秋という時期を考えれば、これから体が成長する過程において、ガラッと一変する可能性は十分にある。第一、この馬には名牝のDNAが流れている。実戦の舞台にいって能力が開花しても不思議ではない。

 デビュー戦の予定は、11月4日の2歳新馬(京都・芝1600m)。鞍上はクリスチャン・デムーロ騎手が務める。

 ジェンティルドンナの初仔として、モアナアネラはいったいどんな走りを見せるのか。競馬ファンとしては、見逃せないレースとなる。

河合力●文 text by Kawai Chikara

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