ここから本文です

ドコモ通信料金「大幅値下げ」に踏み切る真因

11/1(木) 6:10配信

東洋経済オンライン

 「利用状況にもよるが、(今よりも1人当たりの通信料金を)2~4割程度下げたい」。10月31日、NTTドコモの吉澤和弘社長は決算会見で、携帯電話の通信料金の大幅な値下げに踏み切る考えを示した。実施は2019年4月以降の予定。値下げによる減収により、来期(2019年度)は5期ぶりに営業減益に転じる見通しだ。業績に打撃となるほどの見直しを断行する理由は、いったい何なのか。

【写真あり】通信料金を2~4割程度下げる方針を明らかに

 値下げの詳細はまだ固まっていないが、端末代金と通信料金を切り離す「分離プラン」の拡充を軸に検討するという。つまり、ドコモが現在実施している、高額端末購入の補助として一定額の通信料金を毎月割り引く「月々サポート」は縮小か廃止となりそうだ。

■家計負担も2~4割下がるわけではない

 月々サポートがなくなれば、端末代金の負担は増える。通信料金が2~4割下がっても、携帯電話にかかわる家計の負担自体がそれと同じ割合減るわけではないので注意が必要だ。

 通信料金の値下げ分と端末割引の縮小分を合わせた「料金見直しによる利用者への還元額」は、最大で年間4000億円に上る見通しだ。この金額を手掛かりに家計の負担が実際にどれだけ減るのかを試算すると、以下のようになる。

 総務省が9月に発表した統計(今年6月末時点)から推計すると、ドコモの携帯電話の利用者数は約6600万人になる。年間還元額の4000億円を6600万人で割ると、1人当たりの還元額は約6000円。1か月約500円になる。ドコモの携帯回線は月額単価が4300~4400円なので、3800円~3900円になるとすれば、1割程度の値下げ幅となる。

 実質の値下げが2~4割までは届かないにしても、還元額が非常に大きいことは確かだ。料金見直しを実施する来年度以降は、今年度見込む営業利益(9900億円程度)と比べて減益となる期間が続く見通しだ。同水準への回復は、2023年度まで待たなければならない。

1/3ページ

あなたにおすすめの記事