ここから本文です

浅田真央以来の快挙。15歳山下真瑚は世界女王の隣でも「普通」の強心臓

11/7(水) 17:11配信

webスポルティーバ

 シニアデビューの山下真瑚が、グランプリ(GP)シリーズ第2戦のスケートカナダで堂々の演技を披露して銀メダルに輝いた。GPデビュー戦で日本勢初となる優勝にはわずか0.26点及ばなかったが、浅田真央のデビュー戦(2005年中国杯)と並ぶ総合2位は快挙と言っていい。

【写真】羽生結弦 GPシリーズ・フィンランド大会フリーフォトギャラリー

 世界ジュニア選手権で3位になった昨季から急成長を見せている15歳は屈託がない。

「すごく楽しく滑れたので、それが一番よかったと思います。お客さんがたくさんいて、歓声もすごくてびっくりしたけど、人がたくさんいたほうが楽しいかなと思いました」と言うショートプログラム(SP)では、冒頭の3回転ルッツ+3回転トーループの連続ジャンプを鮮やかに決めて、出来栄え点(GOE)で1.77点の加点をもらった。3つのスピンはすべてレベル4と判定されて66.30点の3位発進だった。

 その勢いのまま、最終滑走者となったフリーでもほぼノーミス演技を見せ、冒頭の3回転ルッツからの連続ジャンプを成功させ、プログラム後半のルッツ+トーループの連続3回転ジャンプもきれいに跳んで1.85点のGOE加点がついた。技術点では出場選手中トップの71.67点を叩き出すなど、フリーは136.76点の高得点を出して2位となり、合計203.06点をマークして総合2位に。SP、フリー、合計ともに自己ベストを更新する出来で、久しぶりにGP優勝を遂げた元世界女王のエリザベータ・トゥクタミシェワを追い上げた。

「表彰台に乗せてもらえるなんて思っていなかったので、やっぱりすごくうれしいです。メダルが取れるとは思っていなくて、自分の精一杯がショートでもフリーでも出せたのでうれしいです。でも、もっともっとたくさん直すところがあるなと思いました」

 笑顔を見せて素直に喜ぶ山下だったが、記者から「元世界女王の2人(3位はエフゲニア・メドベデワ)と一緒に表彰台に立っての感想は?」と聞かれると「意外と普通。自分的には何か気になったりはしなかった」と、マイペースな一面も見せた。

 山下は7歳でスケートを始めた。きっかけは荒川静香のイナバウアーを見て「自分もやってみたい」と思ったことだという。今春、中京大中京高校に入学した1年生。どちらかといえば遅咲きのスケーターと言え、ジュニア時代は主だった大会での優勝はない。ただし、表彰台の常連で、実力的には一目置かれる存在だった。ジュニアGPの大会でも、出場したすべての試合で表彰台に立っているが、一度も優勝はなかった。

 武器は「どんな大会でも緊張しない」という強心臓ぶりと、スピードがあって軸がしっかりした、高さと幅のあるクセのない安定感抜群のジャンプだ。シニア勢の表現力にはまだ及ばないものの、今季のSP『セビリアの理髪師』とフリー『蝶々夫人』の演技は、まずまずの評価をもらっている。実際、スケートカナダのフリーの演技構成点は、トップだった演技派メドベデワの70.56点に次ぐ65.09点だった。

 スケートカナダの翌日、山下は試合をこう振り返った。

「やっぱり全然シニアになじめていないというか、まだ追いついていない部分がたくさんあったので、もっと練習しないといけないなと思いました。スケーティングの質だったりとか、曲の取り方だったりとか、(コーチから)すごく言われていて、でもやっぱりシニアの方たちと滑ってみて、それ(課題)がもっとよくわかりました」

1/2ページ

記事提供社からのご案内(外部サイト)

Sportiva

集英社

スポルティーバ
10月31日(水)発売

定価 本体1,593円+税

フィギュア特集『羽生結弦 新世界を拓く』
■羽生結弦インタビュー
■トロント公開練習フォトギャラリー
■アイスショープレイバック

あなたにおすすめの記事