ここから本文です

メルケル首相を一気に追い詰めた逆風の正体

11/7(水) 9:54配信

東洋経済オンライン

 とうとう来るべきものが来た。メルケル時代の終焉の始まりである。10月に行われた2つの州議会選挙(14日バイエルン州、28日ヘッセン州)で与党CDU/CSU(キリスト教民主・社会同盟)が前回比10%ポイント超の得票減による大敗を喫した。

この記事の写真を見る

 バイエルン州議会選挙(10月14日)同州選挙管理委員会発表

・政党名
・得票率(%)
・増減(ポイント)

 キリスト教社会同盟(CSU)
 37.2
 -10.5

 社会民主党(SPD)

 9.7
 -11.0

 自由な有権者(FW)
 11.6
 +2.6

 緑の党 (Gruene)
 17.6
 +9.0

 自由民主党(FDP)
 5.1
 +1.8

 左派党(Linke)
 3.2
 +1.1

 ドイツのための選択肢(AfD)
 10.2
 +10.2

 その他
 5.4
 -3.3

 ヘッセン州議会選挙(10月28日)同州選挙管理委員会発表

・政党名
・得票率(%)
・増減(ポイント)

 キリスト教民主同盟(CDU)
 27.0

 -11.3

 社会民主党(SPD)
 19.8
 -10.9

 緑の党 (Gruene)
 19.8
 +8.7

 自由民主党(FDP)
 7.5
 +2.5

 左派党(Linke)
 6.3
 +1.1

 ドイツのための選択肢(AfD)
 13.1
 +9.0

 その他
 6.5
 +0.9 

 その責任をとってメルケル首相は10月29日、次回CDU党大会(12月7~8日)において党首に立候補しないと記者会見で発表した。メルケル氏は2021年の議会任期までは首相の職務は全うするとしているが、その後は政界からも引退すると述べ、ドイツと欧州の政界に激震が走った。

■始まったドイツ政局の流動化

 一方、退潮傾向著しい連立のパートナーのSPD(社会民主党)も両州議会選挙で同様に10%ポイントを超える敗北を喫し、今年3月に発足した大連立政権は先が見通せない低空飛行に移った。

 この両州議会選挙に共通しているのは、伝統的な政党が大敗したことである。CDU/CSUが失った票は、極右ポピュリスト政党のAfD(ドイツのための選択肢)とFDP(自由民主党)、そしてバイエルン州ではFW(自由な有権者)にも流れた。SPDの票はリベラルな緑の党に流れた。

1/5ページ

東洋経済オンラインの前後の記事

あなたにおすすめの記事