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ちょっと気になる…早稲田大学周辺の「あの名店たち」のいま

11/8(木) 9:00配信

現代ビジネス

チェーン店に浸食されて

 東京メトロ早稲田駅を出て、大隈講堂に向かって歩くと早稲田高校の向かいに赤いビニール製のひさし看板が見える。老舗ラーメン店・メルシーだ。

 創業1958年、昔ながらの大衆食堂で、名物の「もやしそば」(420円)は今でも早大生をとりこにしている。数々の有名人が愛したことでも知られていて、タモリや堺雅人、橋下徹は今でも食べに来るという。

 大学について語るときに欠かせないのが学生街だ。早稲田は都内有数の学生街で、「安い」「旨い」「ボリューム満点」と三拍子そろった飲食店が数多く営業していることで知られてきた。

 大学が変わっていく中、何年も学生の胃袋を支えてきた名店たちはどうなっているのだろうか。

 メルシー店主の小林一浩さん(57歳)に、今の早稲田について聞いた。

 「今はアカぬけた学生さんが多いですね。昔は貧乏学生ばかりで、汚い学ランを着たり、下駄を履いた子もいました。たいてい大人数で来てガヤガヤと騒がしかった。団体で来て、一人だけ会計をしないで食い逃げする子もいたくらいです。

 今は一人で来る客が多く、ずっとスマホをいじっていますね」

 若干の値上がりはしたものの、ここ30年近く味もボリュームも変わっていない。しかし、変わった部分もあるという。

 「お客さんの数は昔よりだいぶ減りました。学生さんに喜んでもらうため、今後も値段や量は変えずにやっていきたいですね。最近は留学生の方も増えたので、英語のメニューを作ったり、中国語を話せる従業員を雇ったりもしています」(小林さん)

 メルシーから大学までの通学路にあるぷらんたんも創業60年以上の老舗。早大南門通りに構えるこの店は、自家焙煎珈琲の香りが漂う昭和レトロな喫茶店だ。

 「チェーン店の進出は、早稲田の街を大きく変えました。昔からの店はどんどんなくなっていますね。ドトールやスタバと正面から勝負しても勝てないので、とにかく学生さんファーストでやるしかない。

 2階のスペースは好きに使っていいよ、と伝えています。学生さん自身で過ごしやすい雰囲気を作ってほしいですね。そのコンセプトは創業から変わっていません」(店主・前田広喜さん)

 早大南門通りには、雀荘・早苗もある。1950年創業の早苗は2年前にリニューアルして、今では1階にカフェとバーを併設している。かつては吉永小百合が見学に訪れたことも。店主の宇田川正明さん(59歳)は、店の前を通り過ぎる学生を横目に現状を語った。

 「'60年代は連絡手段がなかったので、たまり場が必要でした。学生さんにとっては、それが喫茶店だったり雀荘だったりしたんですね。

 今だったらLINEやメールで待ち合わせ場所なんて決められますが、当時は、早苗に行けば誰か知り合いがいるという感じでした。

 ウチの場代はほとんど変わっていません。今でも1時間120円で遊べますよ。ただ、今の学生さんは真面目になったせいか、麻雀もやらなくなったし、大人しい。早稲田の街も、老舗がどんどんなくなっています。後継者不足も大きいでしょうね」

 かつては大学の周りに30軒以上あった雀荘も、今では2軒しかない。

 以前、早大南門通りにあったが、4年前に閉店したタンメン屋・稲穂の長谷川正子さん(80歳)も最近の早大生の「真面目さ」について、こう指摘する。

 「今の学生は、真面目によく勉強していますね。昔は、学校にも行かず、一日中雀荘で過ごして留年する子も多く、よく出前をしましたよ。今は麻雀するにも、そもそもルールを知らない人が多いから、メンツが揃わないみたい」

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最終更新:11/8(木) 9:00
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