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トランプに対抗できるのは?次期大統領選、元副大統領、女優、ケネディ・ファミリーらの名が

11/12(月) 12:13配信

Wedge

 中間選挙を受けて、米国ではちょうど2年後に行われる次期大統領選への動きがにわかに活発化しそうだ。中間選挙が終わったばかりなのにと思いたくもなろうが、むしろ終わったからなのだ。次のリーダー選びに名乗りをあげている“候補者の候補者”は、中間選挙が終わるのを待って本格的な運動を始めるのが常だ。

 共和党は現職、トランプ大統領が再選を狙うとして、焦点は民主党から誰が登場してくるかだ。元副大統領、元候補、トランプ氏と罵倒し合う女性上院議員――ら。これらに加え、人気女優、大統領の不倫相手の弁護士、さらにはケネディ・ファミリーのメンバーも取りざたされ、多彩な名があがっている。

トランプ氏は再選戦略に着手

 今回の中間選挙の結果については、米国だけでなく日本も含む各国のメディアが大々的に分析しているので、そちらに任せたいが、トランプ大統領にとっては決して残念な結果ではなかった。

 下院の過半数を失ったとはいえ、上院は多数を維持することになったし、フロリダ、テキサスなど自身が終盤に遊説した激戦区では 勝利している。“低空飛行”ながら、トランプ人気が相変わらず根強いことを物語っていると言っていい。

 トランプ大統領は、選挙翌日の7日、早速以前から関係の悪化が取りざたされていたセッションズ司法長官を解任、政権の新たな陣立てに着手した。政権内部の側近の何人かが近く辞任、大統領再選のための組織に異動するという観測もなされ、再選への準備をいっそう加速するとみられる。

バイデン前副大統領が最有力

 一方、民主党にとっては、大統領とは思えない異常な言動、強引な政策遂行を繰り返すトランプ氏の再選を許すことになれば、有権者の心を再び失いかねない。なんとしてもホワイトハウスを奪還したいところだ。

 民主党の候補として取りざたされる顔ぶれを米政治専門メディア「POLOTICO」は、

1.上下両院の議員
2.州知事ら首長
3.オバマ政権での政府高官
4. 政治とは関係のない「アウトサイダー」などのカテゴリーに分類。

 現職のトランプ大統領は「アウトサイダー」だが、ケネディ政権以降の大統領をみると、ほぼ全員が(1)から(3)のカテゴリーに当てはまる。

 今回の民主党もその例外ではないらしく、もっとも有力視されているのが、オバマ政権で副大統領(2009年―17年)を務めたジョー・バイデン氏(75)だ。

 上院当選7回、36年にのぼる活動の中で、司法委員長、外交委員長などを務めた超大物だ。

 2008年の予備選に出馬したが、バラク・オバマ氏とヒラリー・クリントン元国務長官の2強による争いの様相を呈してきた段階で撤退。オバマ政権の発足に伴って副大統領職に就いた。オバマ政権の任期切れに伴う前回2016年の選挙への出馬を検討したが、結局断念した。バイデン氏が出馬していたらクリントン候補指名に影響を与えた可能性も否定できない。

 民主党中道を代表する政治家、副大統領時代に日本も何度か訪問、アジア情勢にも通じている。16年6月、中国の習近平国家主席に対して、北朝鮮の核開発に関連して「日本は一晩で核武装を実現させる能力を持っている」と伝えたことを明らかにした。同年8月には、クリントン候補への応援演説の中で「日本の核武装を防ぐために、米国が日本国憲法を書いた」と発言、いずれのケースも日本で物議を醸したことがある。

 筆者はワシントン特派員時代、議会での氏の活動ぶりを取材する機会があった。2代目ブッシュ政権2期目、コンドリーザ・ライス大統領補佐官(国家安全保障担当)が国務長官に指名されたとき。承認公聴会で、ライス氏が、2001年の同時多発テロを防げなかったことについて弁明を重ねたのに対し「あなたは他人のせいにばかりしている」と強い口調でたしなめ、ライス女史をシュンとさせた。多くの議員がその貫禄を圧倒されたようだった。

 今回の選挙でも各州を遊説、存在感を示したが、本人は、「来年1月1日以降、家族と相談して決める」と説明、態度を明らかにしていない。ただ、氏の弱点はやはり年齢だ。当選しても2期8年を全うできるか疑問視する向きも少なくない。

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最終更新:11/12(月) 12:13
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