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追尾式機雷は琉球列島封鎖の役に立たない

11/12(月) 20:20配信

Japan In-depth

【まとめ】

・日米は宮古海峡封鎖に機雷を用いる。

・しばしば言及される追尾式機雷は阻止能力や在庫の問題から使われない。

・実際に使われるのは在来型の磁気・振動・触発の繋維機雷となる。

【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されないことがあります。その場合はJapan In-depthのサイトhttps://japan-indepth.jp/?p=42793でお読みください。】



日米は琉球列島線での封鎖を目論んでいる。宮古海峡ほかで戦時において中国艦隊の外洋展開を阻止妨害する。そのようなアイデアだ。冷戦期に構想された三海峡封鎖のリバイバルである。

封鎖に関しては追尾式機雷の活用が主張される。これは誘導魚雷を内蔵した機雷である。米国製の名前をとってキャプター機雷とも呼ばれる。探知目標に魚雷を発射する方式のため待受面積が広い。直径2-4kmと通常機雷でカバーされる面積の1万倍に及ぶ。そのため海峡封鎖が話題となる際には識者により「キャプターが使われる」「活用すべき」と持ち出されることが多い。

しかし、追尾式機雷は琉球列島線封鎖の役には立たない。

それはなぜか?

整理すると次の3つである。まずは中国水上艦攻撃には使えないこと。また中国潜水艦への有効性も失われたこと。なによりも退役しており現物は存在しないことだ。

■ 追尾式機雷は水上艦攻撃には使えない

まず追尾式機雷は中国水上艦の阻止には使えない。追尾式機雷は潜水艦向けだからだ。戦時において中国軍艦や商船の通過を阻害する能力はない。(*1)

これはキャプターの用途で明らかである。封入されたMk46短魚雷は潜水艦攻撃専用だ。水上艦攻撃用ではない。

短魚雷は原理的に潜航潜水艦だけを捜索・追尾する。軍艦や商船といった水上艦船は誘導・追尾しない。また味方水上艦への危険防止のため最低水深が設定されている。水上艦船の喫水水深まで魚雷を上昇させない。そのような制限がかかっている。

その上、破壊力も不足している。Mk46は火薬量40kg程度だ。これは水上艦船を攻撃用と比較すると1/5~1/7でしかない。しかも短魚雷の信管動作は直撃/近接モードのみだ。水上艦船攻撃に最適な艦底起爆モードはない。

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最終更新:11/12(月) 20:20
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