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「配偶者控除」の書類、なぜこうも面倒なのか

11/12(月) 7:40配信

東洋経済オンライン

 11月に入り、「年末調整」の季節となっている。勤め先で税金関係の書類の提出を求められる。年に1度の恒例行事だが、手間といえば手間。それでも自分が納める所得税について、わざわざ自分で税務署まで行って確定申告をすることを思うと、職場で天引き(源泉徴収)してくれるだけまだマシである。

 ところが今年の年末調整は、昨年と違って大きな変化があった。それは配偶者控除に関する提出書類だ。

 配偶者控除に関する提出書類(正式には「給与所得者の配偶者控除等申告書」)が、昨年に比べてかなり複雑になり、手間がよけいにかかることになったのである。配偶者があって雇われている人は、男女を問わず、多くの人がその書類の提出を求められ、めんどうな思いをした人も多いだろう。おまけに、書類を提出したはいいが、その結果として、いきなり12月の給与で調整されて、12月だけ10万円前後も手取り所得が減る人が出てくる可能性まであるのだ。

■安倍政権の見直しで複雑な仕組みに

 なぜそんなことになったのか。

それは今年から「配偶者控除」が見直されたからだ。2018年から配偶者控除を見直すことを決めたのは2016年12月。その顛末は、東洋経済オンライン本連載の拙稿「配偶者控除、結局は『小幅な修正』だけだった」で、述べていたところである。

 2017年以前も配偶者控除はあった。しかし、そんな複雑な書類提出をしなくてもよかった。なぜなら、配偶者控除は本人の所得にかかわらず、与えられていたからである。2017年までは、扶養する配偶者を届け出ていれば、それ以上の情報を書類に書かずとも配偶者控除が与えられた。ところが2018年からは、本人の所得が一定以上高いと、配偶者控除が適用されないことになった。

 それならばなぜ、手続きが面倒になるような見直しになったのか。

 そもそも安倍晋三内閣では、女性が就業調整をすることを意識せずに働くことができるようにするなど、多様な働き方に中立的な仕組みを作っていくことを目指し、配偶者控除の見直しに着手した。この見直し論議で配偶者控除にまつわる仕組みが、女性の働き方にも中立的になるように配慮しようした結果、より複雑になる仕組みが導入されてしまったのである。

 手続きが面倒になった経緯を説明するので、懲りずにしばしお付き合い頂きたい。

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