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33歳母「自傷、DV、離婚」経てやっと得た幸せ

11/13(火) 16:40配信

東洋経済オンライン

 三田愛さん(仮名・33歳)はシングルマザーだ。お子さんは6歳の男の子、来年の春からは小学1年生になる。三田さんのお母さんと3人で生活している。

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 今年の5月から街のパン屋さんで働き始めた。朝7時半にお店に着いて、パンを焼いたり並べたりしている。

 少し前までは、夜間にスナックでバイトしていたが、子どもが小学校に入学することを踏まえて辞めて、昼間の仕事1本に絞った。

 三田さんが子どもの頃から趣味で描いているイラストは、グッズにしてイベントなどで販売しており、月に数万円の売り上げになる。SNSにアップしている作品を見た企業から、イラストの依頼を受けたこともあった。

 ただもちろん、アルバイトとイラスト販売の収入だけで家族が生活をしていくのは楽ではない。昔に比べて自由もなくなった。

■子どもが産まれるまでがとても大変だったから

 だが三田さんは日々、幸せを感じているという。

 「子どもが産まれるまでがとても大変だったので、今はとても楽しいですね。仕事も趣味もとても充実しています。すべて子どものおかげですね。感謝しています」

 ただ、三田さんが現在の幸せを手に入れるまでの道のりは壮絶だった。

 三田さんは高級住宅地として知られる土地に生まれた。ただ、三田さんの家の周りは畑ばかりだったという。

 三田さんが幼い頃、父親が建築関係の会社を設立した。

 「会社は小さいけど一応、社長令嬢みたいな感じだったんです。でも長続きしなかったですね。6歳で父親が亡くなりました」

 父親はある日から頭痛に悩むようになった。だが、病院に通うのを嫌う人だった。

 「ほっておいたらそのうち治る」

 と言っていたが痛みは治まらず、逆に手が震えるなど障害が出るようになった。

 ゴールデンウイークにやっと病院に行くと、脳に腫瘍が3つ見つかった。すでに手の施しようがない状態で、5月末には亡くなってしまった。

 「私は察しの良いタイプだったので親類縁者が礼服で慌ただしくしているのを見て『あ、お父さんが死んだんだな』と気づきました。早くに亡くしたので父の記憶ってほとんどないんですよね。私が何をしても怒らない優しいお父さんだったことだけは覚えています」

 会社は母親が引き継いだものの、父親の片腕だった人が裏切り結局倒産してしまった。

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