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習政権が批判恐れ? 重要会議が開かれない理由

11/14(水) 17:00配信

日経ビジネスオンライン

 11月中旬にもなって中国共産党の秋の重要な政治会議である四中全会(中央委員会第四回全体会議=中央委員会総会)のアナウンスがない。10月20日、安倍晋三首相訪中直前に開かれる、という情報もあったが、習近平は強引に香港マカオ珠海大橋開通式出席を含めた南方視察の予定を入れて、これを11月頭に延期とした。だが11月初旬、習近平は上海で開催された輸出博覧会の開幕式出席という予定を入れて、さらに延期。では米国の中間選挙の結果をみてから開くのだろうかと思われていたが、中間選挙が終わってからもう一週間だ。14、17日にはAPEC年度総会などの日程が入っており、11月中旬も時間がありそうもない。改革開放以来、秋の中央委員会総会がこんなに遅くなったことはない。共産党内部で何か揉めていて総会を開くどころではないのだ、と噂が立っている。

【関連画像】2015年2月、政治会議「四中全会」の決定事項推進について語る習近平主席(写真:新華社/アフロ)

 中央委員会総会を開くのはだいたい秋であり、その翌年春の両会(全国人民代表大会、全国政治協商委員会=国会に相当)で可決される政策を事前に党中央として可決するシステムである。その前の夏の北戴河で行われる非公式会議で、主要な幹部と長老とで秋の中央委員会総会で話し合われる政策や人事について地ならしが行われる。この流れを見てわかるように、政策を決めるのは党であって両会(国会)でも国務院(内閣)でもない。

 2017年秋に5年に一回の党大会(十九期)が行われてその直後に第一回目の中央委員会総会、つまり一中全会が行われ、それから2カ月くらい後に二中全会が開かれると、通常は党大会翌年秋に三中全会が行われる。三中全会は本来、その年を含めた将来5年間の政策の方針が打ち出される特別重要な総会だ。

 だが十九期の場合、全人代直前というイレギュラーなタイミングで憲法改正を行うために三中全会を開いてしまった。この三中全会では政策方針を打ち出す余裕はなかったのだから、今年秋にはやはり四中全会を開かなくてはいけないはずだ。少なくとも年内に開かなくては、来年春の両会の準備に間に合わないし、この広い中国で官僚や地方政府がそうした政策を実施するための実務にも支障が出よう。

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