ここから本文です

特許出願しない戦略もある…経営に役立つ「知的財産権」の知識

11/15(木) 10:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

商標権訴訟の事例「モンシュシュ事件」

今回は、会社を経営するにあたり知っておきたい知的財産権の知識についてお話しします。

知的財産とは、一言でいうと、財産的な価値のある情報です。そして、それらの財産を法的に保護する権利として特許権や著作権、商標権などの知的財産権が定められています。

みなさんはモンシュシュ事件って知っていますか?

有名な洋菓子「堂島ロール」を販売するモンシュシュ社(現在はモンシェール社)は、「ケーキの提供(役務)」に対する商標権を取得して看板やお菓子の包装などに「モンシュシュ」という名称を使っていました。

ところが、それより前に神戸の老舗ゴンチャロフ製菓が、「お菓子(商品)」に対する商標権を取得して「モンシュシュ」という名称を使用していたのです。

裁判の結果、最終的に、モンシュシュ社は、ゴンチャロフ製菓に対し数千万円もの賠償を命ぜられたばかりか、商号変更をも余儀なくされました。

このように、知らずに他人の権利を侵してしまうと訴えられることもあるので、事前のしっかりした調査が必要です。知らなかったでは済まされない問題です。

また、起業(会社設立)の段階では、このような商標法上のリスクが表面化していないため、ついこの点を見落としがちです。商号は、同じ場所に同じ名前の他の会社がない限り、基本的には自由に登記できるのです。しかしながら、いざ事業を始めると、他の会社の商号やブランド、そして商標権との関係で思わぬ損害を被りかねません。あらかじめ知的財産権の専門家に意見を求めるなど慎重に進めることが重要です。

このケースは、モンシュシュ社側からすれば知的財産で被害を被ったように見えますが、ゴンチャロフ製菓側からすれば、知的財産権により自社の利益が守られたことになります。


このように、知的財産権は、無断でそれを利用した者に対して賠償金等を支払わせたり、利用を差し止めたりすることができる「武器」として働くと同時に、他者から侵害を主張されたとしても、正当性を主張して自身の事業活動を守ることができる「防具」としても働きます。

1/3ページ

記事提供社からのご案内(外部サイト)

富裕層・企業オーナー必読!「知識武装し、行動する」ためのWEBメディア。「資産防衛」に関する最新情報とノウハウを配信!

幻冬舎ゴールドオンラインの前後の記事

あなたにおすすめの記事