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若き侍が次々とメジャーに適応!日米野球で見せた急成長の中身。

11/15(木) 15:05配信

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 最後は“甲斐キャノン”の発動だ。

 9回1死一塁。ミッチ・ハニガー外野手(シアトル・マリナーズ)の放った遊撃へのゴロを源田壮亮内野手(西武)が捕って二塁ベースカバーの山田哲人内野手(ヤクルト)に送った。その山田の一塁転送のボールが大きく逸れて一塁フェンス方向に転がった。

 しかしこれをカバーしたのが甲斐拓也捕手(ソフトバンク)だった。

 ファウルゾーンから“キャノン”が炸裂して、二塁を狙った走者を刺して、日本のこのシリーズ3度目の逆転勝利が決まった。

 「いつも通りにカバーして、当たり前のことを当たり前にやっただけです」

 6回には1死一塁で今季メジャー24盗塁のアメド・ロサリオ内野手(ニューヨーク・メッツ)に盗塁を許した。10月15日のクライマックスシリーズで日本ハム・西川遥輝外野手に許して以来、実に1カ月ぶりの許盗塁。連続盗塁阻止こそストップしたが、この試合ではバットで貢献した。

若手選手もメジャーに対応し始めた。

 7回には同点劇の口火をきる右前タイムリー。8回には2死から一塁にチームメイトの上林誠知外野手(ソフトバンク)を置いて左中間に決勝二塁打。

 「上林さんが良く走ってくれました」

 初戦に続くシリーズ2度目のマルチ安打は、肩だけではない代表捕手へのアピールだった。

 「体は緊張しているけど、頭の中はすごく整理ができてプレーしている。しっかり準備ができてプレーできている」

 こう語ったのは稲葉篤紀監督だった。

 甲斐だけではない。

 柳田悠岐外野手(ソフトバンク)や秋山翔吾外野手(西武)といった中軸選手ではなく、若手打者が躍動した。日本では経験したことのないメジャーのボールに、いかに対応するか。

 今のところしっかりと対策をして、シリーズが進むにつれて適応してきているように見える。

岡本が見せた見事な「適応力」。

 まずそれを見せつけたのが、この試合で5番に座った岡本和真内野手(巨人)だった。

 4試合目まで11打数1安打。

 「引っ張っていたらダメ」

 シリーズ開幕から8打数無安打に終わった10日の第2戦直後にこう反省すると、3試合目の試合前から徹底して逆方向への意識を植えつける打撃練習を始めた。なかなか結果が出ないで苦しんだが、ようやく岡本らしい豪快な当たりが出たのは2回だった。

 MLB選抜先発の右腕、ジュニオル・ゲラ投手の外角高めのストレートを完璧に捉えると、打球はセンターバックスクリーンに飛び込む1号となった。

 「力負けせずに打ち返せて良かったです。これまではちょっと身体とバットが離れていた。それで身体の近くを通すように意識して、それでホームランもそうですけど、右方向に逆らわずに打てるようになっている」

 状態が悪くなるとどうしても反動をつけようと左肩が入って、逆にインパクトで開く癖がある。それを修正して、メジャーの動くボールを打つために右方向を意識して打てるように準備してきた。

 ホームランはセンター方向。そして7回には先頭打者で痛烈な右前安打を放って同点劇のお膳立てもした。

 自分の打撃を冷静に整理して、しっかりと結果に結びつけた打撃だった。

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最終更新:11/15(木) 15:56
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