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【海外ボクシング】ウィークエンド・プレビュー ヘビー級の“ビッグベイビー”ミラーが世界初挑戦

11/16(金) 15:23配信

ベースボール・マガジン社WEB

11月17日/マルベイン(アメリカ・カンザス州)

★WBA世界ヘビー級王座決定戦12回戦
ジャーレル・ミラー(アメリカ)対ボグダン・ディヌ(ルーマニア)

【この記事の写真】ウィークエンド・プレビュー

★WBA・IBF・WBC女子世界ミドル級タイトルマッチ10回戦
クラレッサ・シールズ(アメリカ)対ハンナ・ランキン(イギリス)

 やや小粒なカードが多い今週のボクシング。そのなかで一番のビッグなのはこれだ。前チャンピオンのマヌエル・チャー(ドイツ)に薬物検査で陽性反応が出て空位になったタイトルを、不敗のミラーとディヌが争う。

 期待が集まっているのはミラーだ。なにしろ大きい。身長は193cmと今のヘビー級では驚くほどではないが、ウェイトがすごい。120kg台半ばが平均ながら、10月にポーランドの伝説的スター、トマス・アダメクを2回で粉砕した試合では、なんと145kg。その巨体とどことなく愛嬌のある仕草から“ビッグベイビー”のニックネームを持つ。

 けれど、格闘家としては本格派だ。キックボクシングで18戦不敗の戦績を残し、トラディショナル・ボクシングに転向。30歳になる現在まで22連勝19KO1分。俊敏とは言いがたいが、重厚なアタックが持ち味だ。

 一方、32歳のディヌはアメリカ初登場。一時、カナダのリングを主戦場にしていたが、3年前から母国のリングで戦っている。ミラーほどではないが、こちらも196cm、110kgと立派な体躯の持ち主。18戦全勝14KO。このところ8連続ストップ勝ちの勢いに乗 って、トップを目指す。

 ミラーのパワーが、一枚上という見方が多いが、波乱の可能性もたっぷり。

 人気というなら、もうひとつの世界戦、クラレッサ・シールズのほうが上か。女子ボクシングが初めて採用されたロンドン五輪、リオ五輪と連覇した。スラムで過酷な少女時代を過ごし、まだ高校生だった17歳のとき、出場権の最後の一枚をつかんで出場したロンドン五輪で一気にシンデレラ・ストーリーの主となった。プロに転向し、わずか4戦でIBF、WBCの世界チャンピオンとなり、ミドル級に体重を下げた6戦目で2階級制を成し遂げた。

 速くてパワフルなそのボクシングは、女子の重量級では群を抜いている。挑戦者ランキンにこれといった実績がないだけに、今回はシールズがどんな勝ちっぷりを見せるかが一番の注目。

 前座には激闘派として知られるガブリエル・ロサド(アメリカ=ミドル級)、ブランドン・リオス(アメリカ=スーパーウェルター級)がそろい踏み。鉄腕ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)の豪打に大流血しながらも音を上げなかった姿が忘れられないロサドは、久々登場の同じプエルトリコ系、ルイス・アリアスと対戦する。どの戦いもべらぼうな殴り合いとなるリオスは、サウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)の兄ラモン・アルバレスと。

 このほかにもなかなかのカードが埋まっている。リオ五輪ライトフライ級金メダリスト、ニコ・エルナンデス(5戦5勝4KO)は、地元出身でこの日で一番の声援を受けるかもしれない。ラ イトヘビー級のクールなハードヒッター、アンソニー・シムス・ジュニア(16戦16勝15KO)の成長の度合いをはかりたい。もうひとつ、プロ2戦目を迎えるミドル級、ニック・アバビィ(アメリカ)は生粋のボクシング一家の出身。祖父はソ連の名アマチュアだった。自身もトップアマチュアとして活躍し、10月にデビューしたばかりだ。若手の試合も見逃せない。

 なお、日本時間の18日午前から開始されるこのカードは、DAZNでライブ配信される。

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