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神宮大会優勝の立正大・坂田監督をバックアップした2人の元プロのコーチ

11/18(日) 11:03配信

週刊ベースボールONLINE

「頂点」を極めたチームには、確固たる強さの裏付けがある。11月14日、立正大は第49回明治神宮野球大会で9年ぶり2度目の優勝。2013年4月から母校を率いる坂田精二郎監督は、社会人・シダックスで野村克也氏の薫陶を受けたことで知られる。情報を収集した「ID野球」と「守り勝つ野球」をチームに浸透させた。

 立正大は昨春の東都一部二部入れ替え戦で、一部最下位の専大を下して、15季ぶりの一部復帰を決めた。昨秋、今春、秋と昇格3シーズン目で一部リーグを制し、秋日本一のタイトルを手にしたわけであるが、それはなぜか。坂田監督を側面からバックアップする、有能なコーチ2人の存在が大きかった。

 背番号51を着ける青木智史コーチは、神奈川県屈指の進学校・小田原高を経て98年ドラフト6位で広島入団。プロで3年プレーした後は社会人クラブチーム、企業チーム、独立リーグに在籍し、多くの経験を積んだ。社会人・セガサミー時代の同僚だった坂田監督の下で、立正大コーチとなったのは16年である。

「監督は『守り勝つ野球』の中で、守りを中心に見ていますので、私は攻撃力アップのための指導をしています。役割分担が明確であり、3人の連携が取れていると思います」

 投手部門を一手に任されているのが、背番号52の金剛弘樹コーチだ。帝京高、立正大を経て朝日生命に入社。同部の休部に伴い、日本通運へ移籍し、05年ドラフト9位で中日に指名された。12年までプレーし、現役引退後は一般企業で働いていたが、坂田監督からの熱烈オファーにより、17年秋から指導している。

「坂田さんは4学年上で、大学でともにプレーした経験はありません。朝日生命で都市対抗に出場した際、シダックスからの補強選手で、坂田さんとバッテリーを組んだのが縁。野球観が合っていると言いますか、やりがいがある」

 神宮大会制覇の立役者となった2年生エース・糸川亮太(川之江高)には、ビックリするようなスピードボールがあるわけでもない。それでも、打者はタイミングを外される。全投手に共通して、金剛コーチは「口酸っぱく、どの変化球でストライクを取れるように指導しています」と語る。

「東都における戦いでは、2ボールから変化球でカウントを整えられる精度がないと、勝負にならない」

 低めにボールを集め、困ったときはアウトロー。これは、坂田監督を通じて聞いた野村氏の教えである。

 金剛コーチは立正大サイドの一塁スタンドを見上げて言った。

「ここ最近は5位、最下位(争い)とかばかり……。こういった光景を見られたのは、今後にもつながる。新たな歴史を刻んでいきたいと思います」

 百戦錬磨の社会人野球で磨かれた坂田監督に、元プロのコーチ2人による3人の絆は固い。このほかにも、部員と年齢が近い佐藤大吾コーチ、寮監を兼務する綿引啓太コーチが兄貴分的存在。充実の指導体制こそが、立正大の強さの秘密だ。

文=岡本朋祐 写真=山口高明

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