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映画『ヴェノム』の筋書きは“破綻”しているが、カルト作品になる可能性を秘めている

11/20(火) 12:14配信

WIRED.jp

映画『ヴェノム』のシーンをいくつか紹介しよう。カールトン・ドレイク役を演じるリズ・アーメッドは、超悪者の豊かな比喩すべてを一度に具現しながら、こうつぶやく。「神はわれわれを見捨てた……わたしは見捨てない」

【動画】映画『ヴェノム』予告編

そしてエディ・ブロック役のトム・ハーディはレストランにある水槽に飛び込み、生のロブスターを食べる。端役キャラが、「故郷の惑星では、わたしは負け組だった」と言う。地球外生命体が、アカデミー賞にノミネートされたことがある女優ミシェル・ウィリアムズ(アン・ウェイング役)に変身する。

こうしたシーンは、一部に熱狂的に愛されるカルトムーヴィーになるか、完全な失敗作になるかの分かれ目となるものだ。『ヴェノム』は、そのどちらであるとも言える。意図した通りの作品になったのだとすれば、だ。

シンビオートと融合させて人類を救う?

本作は、ヴェノムというアンチヒーローが登場するマーベル・コミック・シリーズの映画版だ。ヴェノムは現在、ソニー・ピクチャーズの知的財産であるため、本作はマーベル自体の制作ではなく、マーベルと「提携して」制作されている(同じくマーベル・コミックのキャラクターであるスパイダーマンの単体作品と同様だ)。

調査報道を行う記者だったエディ・ブロックが、地球外生命体「シンビオート」に寄生され、「スーパーな何か」に生まれ変わるという内容が実写で描かれる。シンビオートはどうやって地球にたどり着いたのか? マッドサイエンティストのカールトン・ドレイクのおかげで、地球に不時着したのだ。

ドレイクは、人類にシンビオートを融合させて宇宙に送ることで人類を救うという、かなり馬鹿げた考えを抱いている(少なくとも、わたしは馬鹿げた考えだと思う。アメコミ映画の大半の悪役は、動機についてあまりうまく描かれていない)。

ジェニー・スレイト(いい女優なのにあまり出番がないのが気の毒だ)が演じる内部告発者から得た情報を元に、エディはドレイクの研究所を訪れる。シンビオートはそのときエディに寄生し、自分とエディは相性がよいと思いこむ。その後、シンビオートを取り戻そうと必死なドレイクとその手下をかわすために駆けずり回りながら、エディは新しく「寄生された」生物を理解しようとする。

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最終更新:11/20(火) 12:14
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