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英国人が見たキルギス戦「僕が日本代表で見たい選手は…」「彼ならチャンスを決められる」

11/20(火) 23:32配信

フットボールチャンネル

 日本代表は20日、キリンチャレンジカップ2018でキルギス代表と対戦し、4-0の勝利を収めた。この試合中、日本サッカーに精通するイングランド人ライターのショーン・キャロル氏に随時話を聞いた。(語り手:ショーン・キャロル)

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●「山中は(初ゴールまで)2分だけ。仕事が早いですね!」

――前回のベネズエラ戦はドローに終わりましたが、今日の試合は日本代表のどういった部分に期待しますか?
「最も大事なのは、決定的なチャンスがあるときに必ず決めないといけない」

――試合開始2分、山中亮輔がゴールを奪いました
「うわ、それはもう出来た(笑)。完璧なシュートでした。酒井(宏樹)は何十試合待ってだが、山中は(初ゴールまで)2分だけ。仕事が早いですね!」

――いきなり点が入ったので質問のタイミングを逃しましたが、今日のスタメンでショーンさんが注目する選手は誰になりますか?
「CFの二人ですね。森保ジャパンの2列目の3人(中島、南野、堂安)は凄くポテンシャルがありそうですが、個人的に彼らの前に大迫より決定力があるストライカーが必要かなと思います。杉本(健勇)か北川(航也)がそのような選手になるかどうか分かりませんが、今日はアジアカップ(アジア杯)の前に最後のアピールが出来るチャンスです」

――19分、原口元気がフリーキックから直接ゴールを奪いました。ただ、GKのミスですね…
「GK可哀想ですね…」

――原口も素直に喜べませんでした(笑)
「そうでしたね(笑)」

――25分、伊東純也が決定的なシュートを外しました。こういった所を決めていかないとですね
「あのビルドアップはナイスでしたが、相変わらずフィニッシュでしたね…」

●「山中は長友っぽい」

――前半も30分を過ぎました。ここまでの日本代表はいかがでしたでしょうか?
「ここまでは良いと思います。完全にゲームをコントロールしているし、チャンスも作ってます。でもやっぱり、もっともっと点が欲しいね」

――権田修一は体が冷え切っていないか心配ですね…
「このような試合はGKにとって一番難しいかな。流れにあまり絡んでませんが、もしいきなり危ない場面があったら絶対に止めなきゃいけない」

――前半が終了しました。振り返ってみていかがでしたでしょうか?
「まあ、相手と非常に差がありますが、日本は見る限り良かったかな…危ない場面はなかったし、全体的にポジティブに攻撃的なサッカーをしていた」

――ただ、ショーンさんも何度か言っていますが、2点では少ないですよね
「まあね、伊東も二つのチャンスがあったから、間違いなく3-0か4-0になっても良かったかなと思います。でも、やっぱり原口のゴールはすごく幸運だったので、2-0は十分かな…(笑)」

――後半はどんなところに期待しましょうか
「前半のようなテンポをキープして欲しいですね。常に攻め続かなきゃいけない。でも同時にディフェンスはミスしないように」

――代表デビューの山中はどうでしょうか? 積極的に仕掛けている姿勢が随所に表れていますが
「そうだね。本当に自信持ってプレーしてます。少し長友(佑都)っぽいサイドバックかなという感じがあります。でも、キルギスより強い相手と闘わなければ代表レベルでレギュラーになるかどうか分かりません」

●「中島、南野、堂安と大迫は本当に機能している」

――58分、権田が相手のロングフィードを冷静にキャッチ。初めて手でボールを触った気がします
「権田良く出来たね。スパイクとグローブのマッチングも完璧だ(笑)」

――59分、大迫勇也、堂安律、柴崎岳が入りました! 杉本はアピール出来ずといったところでしょうか?
「そうですね。パフォーマンスは良くなかったわけではないけど、ストライカーはこのような試合で絶対得点奪いたいと思います」

――日本は少し決定機を作ることができなくなってきました。ここから何が必要になってくるでしょうか?
「選手交代も多かったので、やっぱり試合の流れは少しばらばらになったね。今必要なことは個の力かな。ゼロから生み出すことなど。もう少しドリブルや一人で突破するようなプレーを見たい」

――やはり中島翔哉、南野拓実、堂安らがいないとそういった部分は消えてしまいますよね。アジア杯に向けても、ここは課題となりそうでしょうか?
「まあ、アジア杯であの3人はスタメンだと思うので問題ないかな」

――日本はわずか1分で2点を取りました。決めたのはいずれも途中出場の大迫と中島です
「南野→堂安→中島→ゴール! 大迫のフィニッシュも良かった。彼はもっともっとあの冷静なプレーを見せて欲しいね」

――77分、中島がドリブルからシュートまで持ち込みました。ショーンさんが見たかったプレーが出ましたね!
「ありがたいです! でもやっぱり、あの3人(中島、南野、堂安)と大迫は本当に機能してますね」

――流れが一気に変わりましたよね
「本当に勢い持っているね」

●「個人的にはより強い相手にアウェイでプレーした方が価値があると思う」

――後半も残すところあと15分ほどです。ここからは何が大事になってきますでしょうか
「これを続けるしかないですね。相手は本当に強くないけど、最後の最後までこのようなプレーを継続しなきゃ。出来ればもっと点入れて、もちろん失点0で終わらせたいですね」

――92分、南野がPA内に侵入し、シュートを放ちました。ファウルはなかったですかね?
「ファウルっぽいね(笑)」

――試合が終わりました。全体を振り返ってみていかがでしたでしょうか?
「どうだろうね…あのような相手と闘い、収穫することは少ないと思いますが、やっぱりファーストチョイスの前の4人 (南野、中島、堂安、大迫) が入ってきたら攻撃は良くなりましたね」

――森保Jとしては無敗でアジア杯に挑むことになりますが、日本代表のアジア制覇に期待感は抱けますでしょうか?
「そうですね。もちろんまだ課題がありますが、思ったより早くチームは団結していて攻撃は機能してますね」

――では、キルギスは日本にとって良い相手だったのでしょうか? ショーンさんもおっしゃっていましたが、あまりにもレベルが離れすぎているというか…
「個人的にはより強い相手にアウェイでプレーした方が価値があると思います。親善試合では結果より試合内容や課題を修正することの方が大事だと思います。でも、最近ウルグアイやベネズエラ等と戦ったので、全ての試合がそうではないですね」

●「今後見てみたい選手は武藤」

――では、キルギス戦で先発出場した中で、ショーンさんが見てアピールに成功したなと思う選手は誰でしょうか
「山中は常に攻撃に絡んでましたね。ゲームは全然激しくなかったが、守田(英正)と三竿(健斗)も真ん中で良いバランスを与えたかな」

――一方でサブ組の攻撃陣はインパクトを残せませんでした。そういった面を考えてもアジア杯では、香川真司や乾貴士の招集はあると思いますか?
「そうですね。もちろん中島などは今調子良いけど、アジア杯での戦いぶりは親善試合と違うと思いますので、もう少し経験のある選手がベンチから役割を演じると思います」

――ショーンさん的には、今回のシリーズで招集を受けなかった選手で、見てみたい選手というのはいるのでしょうか?
「武藤(嘉紀)かな」

――それはなぜでしょうか
「彼は体強いしポーチャー(※英語で侵入者という意味)のようなストライカーなので中島らが作ったチャンスを生かせるかなと思います」

――なるほど。ただ、ニューカッスルであまり結果を残せていないのが、少し難点という感じでしょうか?
「それはそうかもしれませんが、ニューカッスルはチーム全体調子良くないので彼一人の問題じゃないかな」

――では最後に、森保Jの5試合を総括していただければと思います!
「今までの5試合は全体的に良かったと思います。ロシアワールドカップのメンバーは “おっさんジャパン”と呼ばれましたが、今のチームは本当にフレッシュな感じがあります。監督も選手も良い仕事をしてたと思いますが、本当のテストはこれからです。アジア杯は優勝候補の一つだと思う。そこまで行けるかどうか分かりませんが、大会を楽しみにしています!」

――本日もありがとうございました!

▽語り手:ショーン・キャロル
1985年イングランド生まれ。2009年に来日。「デイリーヨミウリ」「Jリーグ公式ウェブサイト」などにも寄稿。高校サッカー、Jリーグ、日本代表など幅広く取材している。過去にはスカパーのJリーグ番組出演も。

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