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米中関係はどこまで悪化するのか

11/21(水) 6:00配信

JBpress

 現在までに米中貿易摩擦を巡る両国間の通商協議が4回開催されたが、8月下旬のワシントンでの次官級協議以降、同協議は開催されていない。

 報道によると米中ともに一歩も引かない姿勢を見せており、2018年11月末に予定されている米中首脳会議で大筋合意に達するのは難しいだろうと見られている。

 しかし、これまでの協議の経過をみると双方の思惑も見えてくる。

 来る米中首脳会議で何らかの合意が得られる可能性がある。そこで、本稿では米中貿易戦争の「落としどころ」について考察した。

 以下、初めに今回の中国製品に対する報復関税の根拠である301条の概要を述べ、次に米中貿易摩擦を巡る通商協議の経緯を述べ、次に米中貿易戦争における両国の狙い、最後に来る首脳会議における「落としどころ」について述べる。

■ 1.301条の概要

 通常、米国1974年通商法301~310条を総称して1974年通商法301条と呼ばれる。

 (1)制定の経緯

 1962年通商拡大法による大統領への大幅な通商権限委譲により、大幅な関税引き下げによる貿易自由化が推進された。

 一方で、エスケープ・クローズ(緊急輸入制限措置規定)の適用の厳格化など、貿易自由化の原則を貫き、貿易自由化によって生じた被害に対する救済措置をあくまでも例外的なものとする試みが推進された。

 1970年代に入って、米国の貿易収支は悪化の一途を辿り、1971年には20世紀に入って初めての貿易赤字となった。

 そのうえ石油危機による追い打ちもあり、企業や労働組合は議会に対して貿易救済措置の発動要件の緩和を求めるなど、保護主義的な圧力を強めていった。

 このような経済情勢を背景に、エスケープ・クローズの発動要件を緩和すると同時に、外国の不公正貿易政策について制裁措置権限を大統領に与える301条などが盛り込まれた、1974年通商法が成立したのである。

 さらに、1980年代後半には、米国が巨額な貿易赤字を抱えたことから、ゲッパート修正条項に象徴される貿易赤字相手国に対する議会の不満が募った結果、1988年包括通商競争力法が成立した。

 この法律により1974年通商法301条の改正・強化が図られ、外国の不公正措置に対して調査から制裁発動までの手続を自動化することを規定し、米国が一方的措置をとりやすくした。

 すなわち、他国の貿易政策・措置について、WTO(世界貿易機関)協定などの国際的に認知された手続によることなく、自国の基準・判断に基づいて「(WTO協定等)国際的なルール違反である」または「不公正な措置である」などと一方的に判定し、これに対抗する手段として制裁措置を取りやすくしたのである。

 (2)法律条文の構成

 第301条は、1974年通商法のタイトル3「不公正な貿易慣行の除去」の第1章「貿易協定の下の米国の権利の執行及び外国の貿易慣行への対応」の条文である。

 既述したが301~310条を総称して301条と呼ばれている。各条文の見出しは次の通りである。

 第301条 米通商代表による措置(Actions by United States Trade Representative)
第302条 調査の開始(Initiation of investigations)

 第303条 調査開始の協議(Consultation upon initiation of investigation)
第304条 通商代表による決定(Determinations by the Trade Representative)

 第305条 措置の執行(Implementation of actions)
第306条 外国のコンプライアンスのモニタリング(Monitoring of foreign compliance)

 第307条 措置の修正と終了(Modification and termination of actions)
第308条 情報の要求(Request for information)

 第309条 管理(Administration)
第310条 通商上の執行措置の優先順位(Trade enforcement priorities)

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最終更新:11/21(水) 6:00
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