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タイミング最悪「ゴーン逮捕」にフランス動揺

11/21(水) 5:50配信

東洋経済オンライン

 日産自動車会長カルロス・ゴーン逮捕という衝撃的な事件は、日本とフランスの交流においてこれ以上ないタイミングで起きたと言っていい。なんせ2018年は、日仏交流160周年の記念すべき年であり、日本とフランス双方で幅広いイベントが開催されている。7月14日には、パリのシャンゼリゼ大通りで行われたフランス軍の軍事パレードには安倍首相も招待された(参加したのは河野太郎外相)。日本とフランスの関係は、かつてないほど良好だ。

■逮捕の朝にルノー・日産幹部がスピーチ

 しかも、ゴーンが逮捕された11月19日は日仏のビジネス関係者にとってかなり特別な日だった。フランス商工会議所は、創立100周年を記念する行事のフィナーレと銘打って、日仏の政治やビジネスのキーパーソンを集めて「日仏ビジネスサミット」を開いていたのだ。

 皮肉なことに、この日の朝一番10時15分にスピーチをしたのは、ルノー名誉会長のルイ・シュバイツァー氏で、これに続いたのが、日産自動車の西川廣人社長兼CEOだったのである。双方とも、日産とルノーのアライアンス関係が、いかにすばらしいものかを語っていた。

 が、午後になると、「ゴーン逮捕」のうわさが会場に流れ始めた。多くはたかがうわさだと受け流していた。そして、ほとんどの参加者は夜7時から始まるイベントのハイライトでもある、フランス大使館でのパーティに参加する予定にしていた。

 が、うわさが真実味を帯びてくるにつれ、フランス大使館に訪れていた参加者に不穏な空気が流れ始めた。訪れた人の多くは、ゴーンのことを、程度の差はあれど、個人的に知っていたからだ。

 この日のために来日していたアニエス・パニエ=リュナシェ経済・財務副大臣は、筆者が紙とペンを持って近づいたとたん、フランス的に言えば「自動車のライトに照らされたうさぎ」のように硬直してしまった。そして、口を開いてこう言った。「(ゴーン逮捕については)何も言うことはないわ」。

 それだけ、ゴーンは日仏関係において重要な人物だった。彼はたったの数年間で日産を一変させたと同時に、日本におけるフランスのイメージをも一変させた。大部分の日本人にとって、ビジネス界の人々にとってさえ、フランスとは贅沢品と上質なワインのみを生産する国だった。フランスの工業の優秀さを知っている人は少なかったし、ドイツよりも下だと考えられていた。

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