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自分専用ドリンクや練習の改善。服部勇馬の探究心が生んだ強い走り

12/4(火) 12:11配信

webスポルティーバ

 12月2日の福岡国際マラソン。4回目のマラソンだった服部勇馬(トヨタ自動車)が見せたのは“強い走り”だった。

【写真】今年、日本記録を更新した大迫傑

 東洋大学4年生のときに初マラソンとして出場した2016年東京マラソンは、30~35kmまでを14分54秒に上げて35km過ぎには日本人トップに立ったものの、37km付近からの大失速で2時間11分46秒の12位(日本人4位)。

 昨年の東京マラソンも35kmまではいい走りをしていたが、35kmからの5kmで16分07秒と失速し、2時間09分46秒で13位(日本人4位)に終わっていた。ともに35kmを過ぎてからの失速だった。

 今大会は、ペースメーカーが離れた32kmあたりからイエマネ・ツェガエ(エチオピア)やアマヌエル・メセル(エリトリア)と3人になったが、彼らの前を走っているときは「まだちょっとビビッていました」と振り返る。

「30kmになる手前のまだ10人で走っていたときも、みんなきつそうで、(前に)行ってもいいかなと思ったんですが、せっかくここまで来たからには優勝を狙いたいという思いの方が強かった。しっかり自分が行けるところまでいってから仕掛けようと思っていました」

 そして、36kmの給水から外国勢のふたりを離し始めると、強い走りを見せた。

「あまりスパートをしたという意識はないですが、気づいたら後ろが離れていたので『ここはいってもいいのかな』と思って。特にスパートというよりは、少しリズムを変えて走ろうかなという感じだった」と言う。

 それでもそのあとの走りは、1kmごとのペースを2分54秒、2分53秒と上げて、独走態勢に入った。そしての40kmまでの5kmを14分40秒で走って2位に上がったツェガエとの差を54秒に広げると、ラスト2.195kmも1km3分ペースを維持して6分35秒でカバー。2位との差を広げて日本歴代8位となる2時間07分27秒でゴールして、この大会日本勢としては14年ぶりの優勝を果たした。

「初マラソンから2回続けて35km以降で失速していたので、(今大会は)すごく成長しているなと思って走っていました。失速を克服できている自分に対しては、すごく評価できるなと思いましたが、それでも38kmくらいでは、『またいつもと同じようになるんじゃないかな』と不安もあって……。それを乗り越えてこういうタイムで走ることができたのはすごくうれしい」

 こう話す服部の走りで特筆するのは、ペースを2分台に上げても走りに力感がなく、それまでと同じように、リラックスしたままの走りでタイムを出していたことだ。服部はその走りをこう説明する。

「動きを変えないままリズムを変えて、少しピッチをあげればペースは自然に上がる。1回目と2回目のマラソンは32~33kmでアクセルを踏んでしまったのでラスト5kmで失速しました。今回はアクセルを踏まなくても、1km3分ペースの走りを持続する対策をしていたので、それができました」

 それは過去2回の失敗から自分の走りの意識を変えた成果である。

「今回のレースに向けて距離走の本数を増やしたことは確かですが、ただ増やしても、遅いタイムでやっていたら、マラソン(の結果)につながるのかというのは疑問でした。だから、ジョグの動きからレースの動きまで、すべての動きを同じようにすることを意識しました。ジョグの動きとスピード練習の動きを同じにすることでずっとその動きができると、あまり追い込む練習がないというか……。

 1km3分のペースに対しての余裕度が今までより出てきているので、スピードを意識するというよりは、その動きをいかに持続するかを考えて練習をしていたので距離を踏んでもきつくならなかったし、疲労感もこれまでとは全然違っていました」

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