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就活ルール廃止でさらにひどくなる?「ブラック・インターン」被害者たちが涙の告白

12/5(水) 6:10配信

週プレNEWS

■やりがい搾取は一派企業以上? NPOのヤバイ実態
さて、ここまでブラック・インターンの実態についてお伝えしてきたが、何も搾取があるのは一般企業だけではない。より意識の高い学生が集まりやすい、NPOのインターンでも同じような問題が起きていた。

「地方創生を掲げて活動しているNPO法人でインターンを経験しましたが、そこは代表が定期的にセミナーを開いていて、意識の高い学生を呼び寄せていました。そして『生半可な気持ちで地方創生はできない!』と言われて半強制的に大学を休学させられたのを皮切りに、無給で長時間労働が開始。

代表は自称アイデアマンで、『ご当地グルメを新しく作ろう!』『地元の魅力を伝えるメディアを作ろう!』みたいな、聞こえのいい企画を自治体に提案するんですが、それを実際に動かすのは僕ら学生インターンでした。もちろん、学生にそんな高度なプロジェクトがこなせるわけもなく、オーバーワークで疲弊していき、1年もすればほとんど全員が離脱。

でも、また学生向けセミナーをやるから代わりの学生はすぐに集まるんです。で、そのときには、僕らが笑顔で写ってる集合写真が使われるという......。NPOはブラック企業以上にやりがい搾取が横行していると思います」(23歳・男性)

向上心が高く自己犠牲を厭(いと)わない学生ほど、ブラック・インターンとの相性もよくなってしまうようだ。

■「無給型」より「報酬型」が危険?
東証1部上場企業から社員数10人以下のベンチャー企業まで、合計8社でインターンを経験した、ある社会人2年目の男性は、「インターンに関しては、報酬がある企業のほうが危ないこともある」と指摘する。

「大企業の無給インターンは日数も短く、負担も軽いから、"タダ働き"でもトータルで見ればホワイト。逆に、へたに『インセンティブ制』みたいな会社のほうが、学業に影響の出る可能性がある。さもなくても今の学生は昔より授業が忙しい。インターンのために留年なんてことになったら、よっぽど高くつく」(24歳・男性)

一方で、自ら進んで「無給」を受け入れた学生も!

「人材派遣会社で無給の長期インターンをやっていました。そこはインターンに社員と同じような仕事を任せることで有名で、メール対応からQ&Aの更新、ブログ記事執筆、自社イベントの企画運営......など、あらゆる業務を交通費支給だけでやってたんですけど、なんでそんなに一生懸命頑張ってたかというと理由がふたつあって。

ひとつは学生のうちからしっかり働いて企業選びに役立てたかったから。もうひとつは大企業特有の、お客をもてなすような短期インターンに意義を見いだせなかったから。インターン中は割り切るために『これはバイトじゃない、サークルなんだ』と自分に言い聞かせてましたね。そして、その経験のおかげで年収の高い大手企業から内定をもらえたので、元は十分取れました」(22歳・男性)

最後の学生のように、ブラックなインターンだと理解した上で乗り切り、自らの糧(かて)にする猛者はそう多くないだろう。

だが、「目先のお金ではなく、先を見据える」というのは、社会人にとって重要な資質だ。ブラック企業が当たり前な昨今では、就活生のうちから、長期的な視野で物事を見極める能力も求められているのかもしれない。


取材・文/テクモトテク イラスト/渡辺貴博

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最終更新:12/6(木) 11:59
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