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「誰を信じたらいいの……」 辻元清美氏、涙のワケ

12/6(木) 7:00配信

文春オンライン

「あの人は激しく戦っているように見えて、実は自民党に取り込まれている。それも無自覚だから罪が重い」

【写真】58歳になった辻元清美

 政治部デスクが、こう嘆息するのは立憲民主党の辻元清美国会対策委員長(58)だ。

 枝野幸男代表の信頼も厚く、野党第一党の国会運営責任者として連日威勢よく自民党を批判しているが、党内からは不満が噴出している。

 象徴的だったのは11月28日に憲政記念館で行った自身のパーティー。森山裕国対委員長に松本純同代理、菅原一秀筆頭副委員長ら自民国対幹部を軒並み招待した辻元氏は「だれ一人敵はいないと思って国対をやる。『あいつは絶対嫌や』と思ったら、良い国は作れへん。森山さんも敵ではない!」と力を込めた。

 与野党の国対同士が懐深く付き合うのは昔からよくある話だが、今回は「最悪のタイミングだ」と立憲の中堅議員は嘆く。何しろパーティー直前に与党が野党を押し切って翌29日の衆院憲法審査会の開催を決めたのだ。

「先の総裁選で安倍晋三首相は『臨時国会で自民の改憲案を示す』と宣言していた。公約実現には何としてもこのタイミングで開催しなければならなかった」(政治部記者)

「誰を信じたらいいの。私ばっかりが毎日戦っている」

 辻元氏にとっても憲法審の強行開催は寝耳に水。「入管法で(与野党の)対立が激しくなっているから今回は見送り、次週に憲法審を開催するという話で森山さんと握っていたのに」と肩を落とした。

 森山氏は辻元氏に、憲法審の与党筆頭幹事、新藤義孝元総務相の名を上げて「新藤さんが暴走したんだ」と釈明し、辻元氏も納得。29日午前の立憲国対の会議では、自民党の浜田靖一元国対委員長のインタビュー記事のコピーを皆に配っていた。そこには、〈国対は本当に芸術(略)。ぶつかって終わりではない〉などと書かれており、立憲スタッフは「戦う気がないのかよ」と呆れ顔で吐き捨てた。

 さらに、辻元氏が信じた森山氏の説明も、首相側近に言わせると、「あれは森山、新藤両氏の役割分担。茶番だよ」というから、相手が一枚上手だったというわけだ。

 後日、こうした舞台裏を伝え聞いた辻元氏は、旧知の友人に泣きながら「誰を信じたらいいの。私ばっかりが毎日戦っている」と語り、「枝野さんはカラオケばかりだし、長妻(昭)さんは政策ばかり」と愚痴を漏らしていたという。海千山千の自民国対と渡り合うには、余りにナイーブな“涙”だった。

「週刊文春」編集部/週刊文春 2018年12月13日号

最終更新:12/6(木) 10:57
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