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<目撃>迫るヒョウ、そのとき親鳥は怪我をしたフリで子を守った

12/6(木) 19:32配信

ナショナル ジオグラフィック日本版

 南アフリカ共和国のサビサンド動物保護区で、興味深い光景が撮影された。

 干上がりかけた水たまりのそばで、若いヒョウが獲物を探していた。そして4羽の鳥のひなを見つけたかと思うと、危険を察知した親鳥たちが騒ぎ出した。

【動画】迫るヒョウ、怪我したフリで子を守る鳥

 この鳥はエジプトガン。親鳥は興奮気味に翼をばたつかせながらヒョウに向かっていったが、すでに2羽のひなの姿が見えなくなっている。すぐそばで、クラハシコウがくちばしをカチカチ鳴らして威嚇する。親の1羽は、怪我をしたかのように翼を引きずり、残された2羽の小さなひなからヒョウの注意をそらそうとしていた。

 この動画を撮影したのは、ナショジオ・ワイルドのテレビ番組「サファリライブ」の撮影クルーだ。ベテランのサファリガイド、トリスタン・ディックス氏は、車の中から一部始終を見守った。「これくらいの大きさのヒョウにしてみたら、エジプトガンのひななどたったの一口でおしまいです。でも、獲物を見つけたらじっとしてはいられません」

 ナショナル ジオグラフィック協会フェローで、南アフリカにある「ザ・ワイルド・バード基金」の科学ディレクターを務めるスティーブ・ボイス氏は、エジプトガンが怪我を装って敵の注意をそらすことは以前から知られていたが、カメラにとらえられるのは珍しいと語る。

 ボイス氏は、現地調査でしばしば同じような場面に遭遇したことがあるという。「翼が折れてしまったふりをするエジプトガンは、何度も見たことがあります。モコロ(木をくりぬいて作ったカヌー)で近づいた時に見られることが多いです」。ボイス氏によると、エジプトガン以外にも、ひなを危険から守るために同様の行動を見せる鳥は多いという。

 しかし、この動画が他と違うのは、ヒョウの反応だ。「エジプトガンの行動にこれほど反応するのは、このくらいの年齢のヒョウにしては不可解です。退屈していて、何か刺激を求めていたかのようです」

 そもそも、ヒョウがガンを相手にすること自体奇妙であると、ボイス氏は指摘する。ひながカラカルやリビアヤマネコ、サーバルといったほかのネコ科動物に捕食されることはあっても、ヒョウやライオンの標的になることはめったにない。

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