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由規が口にした野球への愛情が詰まった言葉

12/7(金) 11:04配信

週刊ベースボールONLINE

ヤクルトを戦力外となった由規が楽天と育成契約を結んだ。最速161キロを誇った右腕の完全復活を誰もが待ち望んでいる。かつてヤクルトでコンディショニングコーディネーターを務めた高橋純一氏もその一人。同氏が由規の秘話をつづる。

いつまでも野球少年

 私がヤクルトのコンディショニングコーディネーターとして在籍していた当時、由規投手の球は衝撃的でした。プロ3年目だった2010年6月13日の楽天戦(Kスタ宮城)で田中将大投手に投げ勝ちましたが、4回までオール直球で抑え込みました。8月26日の横浜(現DeNA)戦では最速161キロをマーク。ヤクルトのエースへの階段を順調に駆け上がっているように見えました。

 ところが、故障が由規投手を苦しめました。11年のシーズン途中から右肩痛に悩まされ、翌年から4年連続で一軍登板なし。リハビリに時間を費やす中で当然つらかったと思いますが、前を向く気持ちは忘れませんでした。飾らない人柄で目をキラキラとさせて野球のことを話す。性格がやさぐれることなく、いつまでも野球少年でした。

 印象に残っている言葉があります。ほかの選手と宝クジについて話していたときでした。由規投手は「宝クジで1億円が当たるより、右肩が治ってほしいな」とつぶやいたのです。軽はずみな話題をしたと申し訳なく思うと同時に、彼の野球への愛情、マウンドへの特別な思いを強く感じました。

 ヤクルトで育成契約から這い上がりましたが、今季は6月に右肩違和感を再び訴えて一軍のマウンドから遠ざかりました。10月に戦力外通告を受けましたが、他球団での現役続行にこだわったのは、「まだできる」という思いがあるからでしょう。地元・仙台のマウンドでもう一度復活した姿を見たいですね。

記事提供=インプレッション 平尾類

●高橋純一(たかはし・じゅんいち)
MLBサンディエゴ・パドレスで通訳兼コンディショニング補佐を務めた後、千葉ロッテマリーンズ、ヤクルトスワローズ、DeNAベイスターズファーム等でチーフトレーナーとして活動。2017年より独立。幅広いストレングス&コンディショニング領域をアレンジ、シンプル化させ、「俺、最高。」「やってみるをかなえる。」をキーワードに老若男女問わず、自分の肉体の可能性を高め、向上していくサポートを行う。コーポレートコンディショニングという企業のトレーニング意識を変えるコーチングも担う。

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