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<収穫なかった「M-1」>和牛はもう漫才師としては一級品?

12/7(金) 7:33配信

メディアゴン

高橋維新[弁護士/コラムニスト]

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12月2日、2018年「M-1グランプリ」(テレビ朝日)の決勝大会。もう同じことは言いません。M-1は、ショウではなくて、あくまでコンテストであって芸人の品評会として見るべきものです。なので、この原稿でも、あくまでネタと芸人の品評に徹します。最後目に涙を浮かべていた松本にちょっともらい泣きしそうになっているので、これ以上M-1やネタという手法を腐すようなことはもう言いません。評者も、人の子なのです。

テレビ局がテレビで品評会をやる以上、どうせならテレビで売れる人に優勝して欲しいというのが私の思いです。M-1はこの手の品評会の嚆矢にして親玉である以上、R-1やキングオブコントみたいな後追いの優勝者が次々と崖から転がり落ちていったのに比べれば、まだまだ優勝者の面々に他の追随を許さない格がありました。ただ、2016年優勝の銀シャリ・2017年優勝のとろサーモンのことを考えると、優勝者の格がだんだんと落ちてきてはいないか、それに伴ってM-1という大会の権威も続落していないかというのが最近の筆者の懸念でありました。

そもそも芸人が今のテレビで売れるには何が必要かというと、少なくとも以下の3つのうちの1つが必要です。

(1)アドリブ力(台本で予定されていなかった事象が大なり小なり生じてもディレクターが望むような言動を行える力)
(2)天然
(3)強いキャラクター

これは、M-1で試される漫才の能力(台本を考える大喜利力・漫才の登場人物を演じる演技力・台本を維持する記憶力としゃべくり能力みたいなもの)とは必ずしも一致しません。だから、M-1で優勝した人がテレビで売れないという乖離現象が生じるのも無理からぬことであります(だからこそ、私にM-1というものの存在意義に毎年疑問を呈しているのです)。

とはいえどうせ日曜ゴールデンの貴重な時間に尺をとって品評会を続けるのであれば、きちんとテレビで売れる人を優勝させて、「M-1」というブランドの格と権威を保ち続けて欲しい。次代のテレビを担う人材を発掘・発見し続けて欲しい。これが筆者の思いであります。

私がそういう目線で今大会を見ていたことを踏まえて、以下の寸評にお進みください。

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最終更新:12/7(金) 7:33
メディアゴン

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