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半導体の新技術「チップレット」の活用で、ムーアの法則は維持できるか

12/7(金) 12:21配信

WIRED.jp

半導体の開発プロセスにおいて、「チップレット」と呼ばれるパーツを活用する手法が注目されている。チップを構成する微細なパーツをレゴのように組み合わせてプロセッサーをつくるという発想で、その活用にインテルやAMDといった主要メーカーが動き始めた。標準規格の策定を模索する動きもあるなか、「ムーアの法則」による半導体の進化のスピードを維持する切り札になるのか。

チップレットの標準規格が誕生する?

半導体産業では2016年に、時計の針がいったん止まった。

「ムーアの法則」として予言された通り、ひとつのシリコンウェハーに集積できるトランジスターの数は、過去50年にわたって増え続けてきた。その恩恵にあずかり、時代とともにより多くのトランジスターがマイクロチップに搭載されるようになり、デジタル機器はミニコンピューターからパソコン、スマートフォンへと進化を遂げ、やがてクラウドが誕生した。

しかし、トランジスターのプロセスの微細化がナノレヴェルで進み、どんなウイルスよりも小さくなったところで、進化のスピードに陰りが出始めた。半導体産業は、自らに課してきたムーアの法則という目標に、ついていけなくなったのである。

「ムーアの法則」の限界

業界団体の隔年レポートでも、それまではムーアの法則通りの成長ペースを保つと宣言していた。ところが2016年版ではそれを改め、成長のための新たな道を探るべきだとした。

「ムーアの法則に限界が見え始めています」と、AMDの最高技術責任者であるマーク・ペーパーマスターは言う。「いまでもトランジスターは高密度化し続けていますが、費用対効果は下がり、開発に時間がかかるようになりました。それが以前とは根本的に違う点です」

以前のように集積密度の向上が期待できなくなったことで、半導体メーカーは方針転換を迫られている。これまでとは異なるアプローチでコンピューターの性能を向上させ、消費者の購買意欲をかき立てるにはどうすればよいのだろうか。

この問題を解決すべく、業界全体である取り組みが進められている。ペーパーマスターも参加するその取り組みは、半導体開発の新機軸を打ち出そうとしているのだ。

これが実を結べば、ムーアの法則が成り立つという前提のもとにかたちづくられた、人々の期待に応えるようなペースでコンピューターを進化させ続けられるのではないかと、インテルやAMD、そして米国防総省も期待を寄せている。

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最終更新:12/7(金) 12:21
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