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ヴィンテージ・ロードバイクの魅力を「コルサコルサ」の江口さんに訊く!

12/7(金) 12:12配信

GQ JAPAN

『GQ JAPAN』2018年9月号でお伝えした、イタリアのハンド・メイドの自転車「DRALI(ドラーリ)」の日本の代理店が決まった。ドラーリ・プロジェクトの中心人物であるアンドレア・カメラーナさんが選んだのは「CORSA CORSA(コルサコルサ)」という東京・祐天寺にある個人営業のヴィンテージ・バイクの専門店で、すでに受注を開始しているという。昨年11月に新生ドラーリを立ち上げて、1年もしないうちに、90歳の職人ジュゼッペ・ドラーリと彼の愛弟子がつくるロード・レーサーの窓口が日本にできたのである。ということで、早速訪問してきた。

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祐天寺のサイクル・ショップ

祐天寺駅から徒歩5分、駒沢通りに面したコンクリート打ちっ放しの小さなビルの1階で、お店の外見はサイクル・ショップという感じではない。バーとかカフェ、あるいは美容院といったイメージである。もっとも、お店の外に古いロード・レーサーが何台か置いてあるから、わかるひとにはすぐわかる。

店内は狭いけれど、古いロード・レーサーが壁に飾ってあったり、置いてあったりで、じつにエンスージアスティックな雰囲気を醸し出している。高級自転車専門の古道具屋だ。

ドラーリはスチール・フレームのみが入ってすぐのところにあった。

「オーソドックス、質実剛健という感じなんですよね」とコルサコルサ代表の江口静一さん(45歳)は冷静に語った。

すぐ近くの壁にMASI(マージ)の、その名もストラディバリという2016年に発売された同社90周年モデルが飾ってある。イタリアン・バイクの巨匠アルベルト・マージがつくったこちらはフレームだけで5000ユーロ、それにカンパニョーロ50周年のパーツが組んである。価格はおのずとそれなりになるけれど、フレームをじっくり見ていると、軽量化のためか単なるデザインのためのデザインなのか、ところどころにダクトが設けられていたりして、素人目でも手が込んでいるとわかる。

「いまのご時世、利益追求で、フレームもCADでやるので、こうはならない。つくりやすいものを売りつける時代になっている。ハンド・メイドのよさとは相反します。自転車もクルマと一緒の路線をいっている」

イタリアのロード・レーサーにもブランド化の波、量産化の波がおよんでいて、かつてはたくさんあった小さな工房は危機的な状況にある、と江口さんはいう。アンドレアさんが引退したジュゼッペ・ドラーリ翁を説得してドラーリを復活させたのは、イタリアの職人仕事の伝統を守りたかったからだろうし、同時にビジネス・チャンスもあると考えたのだろう。

「富裕層、文化人は(テイラー・メイドの自転車の)危機に気づいています。けっして価格も高くはないんですよ。フェラーリとかアルファ・ロメオ的な存在というか、伊達の象徴です。コルサ、レースで生きていくラテンの象徴。象徴だから色気がある。レーサーのなかに美しさが滲み出てくる」

クルマの例が出てくるのは、江口さんがクルマ好きだからで、89年に登場した日産スカイラインR32 GT-Rの名前も出てきた。R32はグループAレースで勝つために生まれたクルマだった……。ドラーリは色気というよりはイタリアの職人気質が滲み出ている。武骨で職人気質、トレンドはどうでもいいというタイプだという。

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最終更新:12/7(金) 12:12
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