ここから本文です

「中国はクソ」 アリババにオワコンにされたドルチェ&ガッバーナの損失は...?

12/7(金) 17:48配信

ニューズウィーク日本版

ブランドイメージ失墜が数字として明らかに

イタリアを代表するファッションブランド、ドルチェ&ガッバーナ(D&G)のキャンペーン動画の炎上騒動から約2週間、中国人の怒りは収まるところを知らない。調査会社ユーガブの世論調査で、怒りが数字として表れた。

動画を見る

問題の動画

ことの発端は、D&GがSNSに投稿した、上海でのショーに向けたカウントダウン動画。内容は動画の通り。中国人モデルが、大きなピザ、パスタといったイタリアンを食べるために、不自由そうに箸を使っているのだが、これがインターネットユーザーの怒りに火をつけた。

「人種差別的」だとして、猛烈な批判にさらされたD&Gは、急遽、11月21日に予定していた上海でのショーをキャンセル。件の動画を削除するなど対応に当たったが、騒動のなか、あるインスタグラムのユーザーが同ブランドの創始者でデザイナーのステファノ・ガッバーナが、排泄物の絵文字を多用しながら「中国はクソのような国」とするメッセージを公開し、D&Gへの非難は加速。ステファノは、アカウントを乗っ取られたと主張しているが、真偽は定かでない。

これを受けて23日、ステファノと同じくブランドの創始者でデザイナーのドメニコ・ドルチェは、自らが出演して謝罪する動画を中国版ツイッターの微博( ウェイボー)アカウントから公開し中国語で謝罪。火消しに奔走しているが、消費者には響いていないようだ。その証拠に中国市場での信用失墜がデータに表れた。

アリババが商品削除

香港英字紙サウスチャイナ・モーニングポスト(SCMP)によると、巨大EC企業アリババは、自社が運営する通販サイト(Tmall)からD&Gの商品を削除したという。

ブランドの健全性を測る調査では、D&Gに対する中国の消費者の評価がこれまでのプラス3.3からマイナス11.4に急降下。上海のショーが中止となってから約1週間足らずで、だ。

ユーガブのデータ部門の責任者アーヴィン・ハ氏は「これは非常に大きく、非常に重要な低下だ」とし、中国市場において、D&Gのイメージがこれほどまでに否定的なものとして認識されたのは初めてだと語った。「このダウンがどれくらいの期間続くか、また、中国の消費者に向けてブランドイメージを挽回できるかどうか、まだ分からない」

この一方で、恩恵にあずかった者もいる。D&G同様、イタリアのラグジュアリーブランドであるグッチとプラダは、同調査でそれぞれ3.6ポイント、3.1ポイントアップした。

記事提供社からのご案内(外部サイト)

ニューズウィーク日本版

CCCメディアハウス

2018-12・18号
12/11発売

460円(税込)

【特集】間違いだらけのAI論
AI信奉者が陥る「ソロー・パラドックスの罠」 過大評価と盲信で見失う人工知能の未来とチャンス

ニューズウィーク日本版の前後の記事

あなたにおすすめの記事