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"世界の下請け"に変わった日本企業の末路

12/7(金) 15:15配信

プレジデントオンライン

■バブル崩壊以後、日本メーカーの役割は激変した

 世界的にスマートフォンの販売が伸び悩んでいる。特に、アップルのiPhoneの需要低迷は顕著だ。わが国の企業にも無視できない影響が出始めている。

 たとえばシャープは、亀山工場(三重県亀山市)で手がけていたiPhone用センサー部品の生産を、親会社である鴻海(ホンハイ)精密工業の中国拠点へ移したと報じられている。このため亀山工場では3000人以上の外国人期間労働者を減らしたという。

 この変化は、必ずしもシャープ固有の問題ではない。重要なポイントは、わが国製造業が担う役割が変化していることだ。

 1990年代初頭の資産バブル(株式と不動産の価格が高騰した経済環境)の崩壊まで、テレビなどを中心にわが国企業の競争力は高かった。1980年代後半、世界の半導体市場ではわが国電機メーカーが米国を追い抜き、40%程度のシェアを誇った。しかし、バブルの崩壊とともに、競争力は低下した。バブル後の資産価格の急落と経済の低迷に直面し、電機メーカーなどは構造改革を進めるよりも、現状維持を重視した。

■世界経済の構造変化に適応できなかった

 一方、半導体市場では台湾・韓国企業のシェアが高まった。2000年代に入ると、買収やIT関連技術の普及により中国企業の競争力も高まってきた。テレビやパソコン事業から撤退する国内企業が増えていることを見ると、わが国の企業は世界経済の構造変化に適応できなかったといえる。身の回りを見ても、スマートフォンをはじめ海外メーカーの製品が増えている。

 米国ではビジネスモデルの変革が進んだ。アップルは、コンピューターメーカーというよりも、製品のコンセプト、デザイン、規格などを創造する企業としての存在感を強めた。アップルは、台湾企業であるホンハイの中国子会社(フォックスコン)にiPhoneなど完成品の組み立てを委託している。

 その中で、わが国の企業はiPhoneという完成品に必要な部品などを提供する役割を求められてきた。シャープは液晶パネルやセンサー関連部品のサプライヤー、ソニーは画像処理センサー(CMOSイメージセンサー)などを手掛ける半導体メーカーとしての存在感が強くなっている。

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