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バルサは首位だがバランスが悪い。クラブ史に残る失点数の原因とは。

12/7(金) 7:31配信

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 第13節で転落した首位に、ビジャレアルを破ったバルセロナが早速返り咲いた。その事実だけを見るならさすがの盤石ぶりを感じるが、もう少し視野を広げると、今季のバルサは良くない。

 失点がクラブ史に残るレベルで多いのだ。

 ビジャレアル戦は2-0で勝利したが、ゼロ封は実に第2節バジャドリー戦以来のこと。GKテア・シュテゲンの驚異的な反応に何度も助けられながら、これまでの14試合で19失点しており、これに近い数字を探すとなると、1974-75シーズン(20失点)や1964-65シーズン(23失点)まで遡らねばならない。

 また第12節ベティス戦では、リーガのホームゲームでは2002-03シーズンのバレンシア戦やデポルティーボ戦以来となる4失点を喫して、一昨季のアラベス戦以来となる敗北を“我が家”で記録している。

攻守バランスという永遠の議題。

 サッカーは攻撃と守備のバランスがカギを握るゲームだ。片方に力を入れれば片方が疎かになり、勝利が難しくなる。南米やスペインでは1950年代から'80年代にかけて活躍したブラジル出身の名将エルバ・デ・パドゥア・リマ――通称「チム」の至言が、しばしば引用されている。

 「サッカーは丈の短い毛布のようなもの。顔まで引き上げると足先が飛び出てしまうし、足先を覆うと顔から首元までが出てしまう」

 バルサは今季も得点は多く、1試合平均にするとこれまでのところ昨季の2.61を越える2.64ゴール決めている。しかも首位。それを考えると、現状は容赦の対象と思う人もいるかもしれない。が、ここ10年のバルサを振り返れば、その気はなくなるはずだ。

カウンター対処がずっと拙い。

 グアルディオラが指揮したバルサが攻撃的でなかったことは一度もないけれど、失点は4シーズンすべてでリーガ最少だった。その後の6シーズンにしても最多得点ランキング首位をレアル・マドリーと争いながら、最少失点ランキングでは3位以内を維持してきた。

 つまるところ、バルサは攻守の両立が可能であり、それを求められるチームである。

 失点シーンを繰り返し見せられるサポーターにとってもどかしいのは、明らかになっている弱点がいつまで経っても弱点のままであることだろう。

 なにより目に付くのは攻撃から守備への切り換え、すなわち、カウンターへの対処の拙さだ。くだんのベティス戦終了後、バルベルデは難しい顔で反省している。

 「攻撃的サッカーをするときはボールを失った後をしっかりコントロールしなくてはならない。敵がカウンターを仕掛けようとしても止められるようにしておかなければ。ボールとの位置関係やボールホルダーへのサポートを選手は常に念頭に置いておく必要がある。それができてこそ巧く攻められるし、失ったボールをすぐ追うことができるのだが……」

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最終更新:12/7(金) 7:31
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