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万博開催決定の陰に潜む巨額の財政負担。一番痛手を被るのは大阪市民だ!

12/7(金) 6:00配信

週プレNEWS

『週刊プレイボーイ』でコラム「古賀政経塾!!」を連載中の経済産業省元幹部官僚・古賀茂明氏が、万博開催が決まった大阪の財政負担に警鐘を鳴らす。

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2025年の国際博覧会(万博)の大阪開催が決まった。経済波及効果2兆円という予測もあるだけに、松井一郎府知事や吉村洋文市長は「大阪経済がよくなる」と大はしゃぎだ。

一方、万博開催年の25年は、団塊の世代がすべて後期高齢者になり、社会福祉の費用爆増元年になると予測されている。

11月26日付の日経新聞によると、三大都市圏の単身高齢者が00年からの15年間で2.1倍の289万人となり、全世帯の1割を超えた。増加数ランキング第2位の大阪市は20万人強でその比率は約15%にも達する。

単身高齢者は身近に助けてくれる人がいないため要介護認定率は高くなる。大阪市でも36%(17年)で、家族などと同居する高齢者の認定率の2倍強だそうだ。しかも単身高齢者は低年金の人が多く、生活保護受給者になりやすい。つまり、単身高齢者増大は自治体の社会保障費急増への警鐘なのだ。

実は、市の財政支出に占める扶助費は05年の22%から18年には32%へと増えている。これに人件費や借金返済を合わせれば市財政の3分の2で、教育や防災など、他分野への支出がすでに難しくなっている。

万博のために、これから会場建設費1250億円に加え、交通インフラ整備や発展途上国のパビリオン出展経費援助などで1000億円近いお金が必要だ。

大阪市の一般会計予算は1兆8000億円ほど。万博経費は国、行政、財界で3等分することになっているものの、財政規模から考えれば、大阪市の負担は大きい。苦しい台所事情は大阪府も同じで、府と市の債務は合計で約10兆円になる。

当初の予算が7000億円だった東京五輪は、気がつけば3兆円まで膨張した。おそらく大阪万博予算も知らない間に膨らみ、府や市の財政を圧迫することになるだろう。

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最終更新:12/7(金) 6:00
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