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日本の富豪経営者 その実力と報酬〈豊田社長を超える38人の新鮮な顔ぶれ〉【全文公開】――文藝春秋特選記事

2018/12/11(火) 7:00配信 有料

文春オンライン

 京都・南禅寺――。

 大文字山の麓に位置する名刹の界隈には、旧山県有朋邸や旧西園寺公望邸などの高級別荘が立ち並ぶ。琵琶湖の疏水を引き込んだ別荘群は、京セラ創業者の稲盛和夫氏やニトリ創業者の似鳥昭雄氏ら当代きっての財界人らによって高額で取引されてきたという。

 京都を南北に走る白川通と東西に走る二条通が交わる場所に位置するのが、別荘群の一つ「洛翠(らくすい)」。1909年に大阪の実業家・藤田小太郎の邸宅として建設され、平安神宮神苑などを手がけた名造園家の7代目小川治兵衛が作庭。隣に建つ「真々庵(しんしんあん)」は晩年の松下幸之助が思索の場として利用したことでも知られる。

「洛翠」は、元々、旧郵政省が所有していたが、2011年に競争入札にかけられると、24億円もの高値で落札されたことが話題を呼んだ。

「米オラクル創業者のラリー・エリソンに競り勝って手に入れたんだ。いまはウチの社員の研修保養所として使っている。保養所のほかにも別宅があって、週の半分は京都にいる。週末は保養所に幹部や社員を呼んで研修会を開いているんだ」

 こう語るのは、「洛翠」を落札した処方箋薬局チェーン日本調剤を率いる三津原博社長(70)だ。

 エリソンは90年代に、ビル・ゲイツと世界の富豪ナンバーワンを競った人物。大の日本びいきで知られ、カリフォルニアの自宅には広大な日本庭園と金閣寺のような離れがある。10年には、「洛翠」とは別の南禅寺界隈の別荘も購入した。そのエリソンに競り勝ったのだから、三津原氏が只者でないことがわかる。

 日本調剤の本社オフィスは、東京駅に隣接した高層ビル、グラントウキョウ・ノースタワーの37階にある。巨躯を揺らしながら丸の内のオフィス街を見下ろす広大な社長室に入ってきた三津原氏は、「やあやあ、どうも」と布袋サマのような笑顔で出迎えた。 本文:11,565文字 写真:6枚 ...

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大西康之/文藝春秋 2018年12月号

最終更新:2018/12/11(火) 7:00
記事提供期間:2018/12/11(火)~2019/8/8(木)
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