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ソフトバンク上場でも銀行が固唾を吞む「孫正義」の有利子負債13兆円

2018/12/18(火) 5:55配信

デイリー新潮

 東京都の年間予算は「ひとつの国家と同じ規模」と言われ、昨年度はスウェーデンやインドネシアの国家予算に匹敵する13兆円に達した。そう、ソフトバンクグループ(以下、SBG)が抱えているのは、それほど莫大な「借金」なのである。子会社の上場で巨額のカネが懐に入るにもかかわらず、銀行は固唾を呑んで孫正義社長(61)の動向を見つめていた。

 一般投資家も巻き込み、「平成最後の大型IPO(新規株式公開)」と盛り上がりを見せているのが、12月19日に迫った「ソフトバンク」の東証1部上場である。少々紛らわしいが、同社の旧名称はソフトバンクモバイルで、すでに1部上場しているSBGの子会社として携帯電話事業を担ってきた。その株式のほとんどはSBGが握っている。経済部記者によれば、

「想定売り出し価格は1株=1500円。SBGが保有するソフトバンク株のうち3分の1超を売り出す予定で、調達額は約2兆6千億円に上る可能性があります。IPOとしてはバブル期のNTTを抜いて過去最大になる見通しです」

 上場の目的について、ITジャーナリストの井上トシユキ氏が解説するには、

「孫さんが、携帯事業に多額の資金が必要となると判断したからでしょう。まず次世代の通信規格5Gへの移行を控えて、アンテナや基地局、システム整備などへの幅広い設備投資が急務。また、携帯料金の引き下げも避けられない状況です」

 それと同時に、13兆円に上るSBGの有利子負債を削減できれば儲けものというワケか。他方、「13兆円といっても企業と家庭では借金の意味合いが異なる」と説くのは「シグマ・キャピタル」チーフエコノミストの田代秀敏氏だ。

「企業の場合、稼ぎが出ている限りはかなりの負債を抱えていようと融資を受けることができます。たとえばアマゾンは上場以来、長年赤字続きでしたが、それは旺盛な設備投資のためだった。結局、そうした時期があったからこそ現在の“利益”が生み出せているのです」

 では、なぜ銀行はSBGの「負債」を楽観できないのか。

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最終更新:2018/12/18(火) 5:55
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