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福岡で神野大地に起きたダブル危機。32キロで痛恨ミスを犯していた

2018/12/22(土) 9:30配信

webスポルティーバ

神野プロジェクト Road to 2020(24)

 福岡国際マラソンが終わって、数日後――。あの42.195キロを振り返った時、神野大地はいつものように丁寧に、明確に状況を説明し、自分の感情を素直に吐露(とろ)してくれた。起きた出来事をポジティブに捉えていたが、突き付けられた現実は相当に厳しく、ときおり言葉の端々や表情に落胆や苦悩が滲み出る。

■またも神野大地を襲った腹痛の悲劇。来年3月の東京マラソンは正念場だ

 レースにおける収穫はあったが、MGC(マラソン・グランド・チャンピオンシップ)獲得という目標は達成できなかった神野にとって、福岡国際はどんなレースだったのであろうか。

―― 福岡国際マラソンまでの調整はほぼ完璧だったようですね。

「充実した練習ができましたし、栄養面も計画通り調整できてエネルギーも十分でした。レース当日の朝は、腹痛対策としておかゆを摂りました。エネルギーとしては白米がいいんですが、内臓に負担をかけないためです。これは、10月末に久米島マラソンに出た時、1週間、血糖値をモニタリングしたんですが、42.195キロを走っても血糖値はまったく下がらず、エネルギーの心配はあまりしなくてもいいことが分かったんです。それで、消化のいいおかゆにして、あとはバナナと味噌汁を摂りました」

―― 最初の5キロは15分04秒、ペースメーカーの後ろを走り、順調そうでした。

「レースは、ペースメーカーが約3分ペースで刻んでいましたし、暑かったけど問題はなかったですね。走る位置は、最初なかなかいいところが掴めませんでした。僕は、集団の中で走るのが苦手なんです。何回か試したんですが、自分の前後左右に人がいると息苦しくて力みが出てしまう。

 で、途中から道路の中央寄りのペースメーカーのうしろがすごく走りやすいのが分かって、そこにいました。ただ、そこは走りやすいんですが、給水の時は歩道側によって行かないといけなくて、その時に周りの人達が急に前にかぶせてくるんです。その時はちょっと危ないですが、やっぱり自分の走りやすいところで走る方がいいかなと(進行方向に向かって)一番右側を走っていました」

 神野は5.5キロ付近で給水を取った。糖分が少ないスポーツドリンクにしており、これも上尾ハーフで試したものだった。

 気温は20.1度、予想外の暑さに神野のユニフォームは汗で濡れていた。10キロは30分09秒、5キロのペースは15分05秒、15キロは45分15秒、5キロのペースは15分06秒、20キロは60分17秒、5キロのタイムは15分02秒とキロ約3分ペースの安定したタイムを刻んでいた。ハーフのタイムは、63分38秒、このままのペースでいけば、2時間8分台を十分に狙える。だが、25キロ付近、神野がちょっと苦しそうな表情を見せ、先頭集団から落ちてきた。

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最終更新:2018/12/22(土) 9:30
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