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完全撤退を考えていたアン・シネ。それでも日本のQTに参戦したわけ

2018/12/28(金) 11:43配信

webスポルティーバ

 2017年春、初めて日本女子プロツアーに参戦した”セクシークイーン”アン・シネ(28歳/韓国)。今年も日本ツアーの試合に出場し、スタイルのよさを強調したウェアを颯爽と着こなして、男性ファンを魅了した。ラウンド中は多くのファンが彼女の組を追いかけ、ラウンド後はサインに応じる彼女の前に長蛇の列をなした。

【写真】「第2のアン・シネ」とは?

 昨年は『Yahoo!検索大賞2017』のアスリート部門を受賞。今年に入っても人気は衰えず、5月には大胆な水着姿を披露した写真集も発売した。”アン・シネブーム”は、ひとつの社会現象になったと言える。

 とにかく、彼女はプロとして、ギャラリーを楽しませる術を心得ており、話題を欲するメディアへの対応も申し分なかった。試合のラウンド後、必ず行なわれるメディア向けの囲み取材では、「明日のウェアは何色?」と問われることが恒例となり、アン・シネ自身、その質問に快く答えていた。

 しかも、そのときの彼女はリップサービス旺盛だった。「明日は情熱の赤(のウェア)で」とか、「明日はミステリアス(色合い)に」などと、あらゆるメディアの見出しになるような回答を必ず用意していた。

 そうした取材対応や立ち振る舞いを見ていると、彼女は自分の置かれている立場を熟知していることがわかる。その分、自分の見せ方がうまいのだ。

 アン・シネに以前、お洒落に着こなすウェアについて話を聞いたことがある。すると、彼女はこんなふうに話していた。

「プロだから、きちんと(自分を)見せることも意識していますが、それよりも私がウェアにこだわるのは、自分が気に入っているモノを着ることで、気分が晴れやかになり、気持ちよくプレーできるからなんです。

 私の気分も上がり、成績もよくなれば、ギャラリーも一緒に盛り上がれますよね? そうやって、私のプレーを見て、ギャラリーの方も一緒に楽しんでもらえるなら、それはすごくありがたいことです」

 周囲への配慮も抜群のアン・シネ。頭の回転が速く、”プロ意識”の高い選手であることは間違いない。

 ただ、もどかしいのは、満足できるような成績が残せていないことだ。

 冒頭でも触れたとおり、今季も日本ツアーに挑んだが、シード権がなく、出場試合は限られた。今季ツアーのQTランキングが71位だったため、主催者推薦でしかレギュラーツアーへの参戦は叶わず、わずか6試合の出場にとどまった。そのうち、4試合で予選落ちし、5月の中京テレビ・ブリヂストンレディスにおける39位タイが最高位だった。

 その結果、6月以降は戦う場所を求めて、2019年までのシード権がある韓国ツアー(※2015年に韓国の国内メジャーで優勝。4年シードを獲得)をメインにして戦ってきた。しかし、同ツアーでも14試合に出場したが、賞金ランキング109位という結果に終わった。

 韓国ツアーの出場権は来季も残っているため、2019年も戦う場所を失うことはないが、日本ツアーで成績が出ないアン・シネのモチベーションは下がる一方だった。そして、シーズン終盤まで「日本のQT(※)を受けるかどうかわかない」と語っていた。
※クォリファイングトーナメント。ファースト、セカンド、サード、ファイナルという順に行なわれる、ツアーの出場資格を得るためのトーナメント。現在はファイナルQTで40位前後の成績を収めれば、翌年ツアーの『リランキング』までの大半の試合には出場できる。

 ということは、来季はアン・シネがプレーする姿を日本で見られなくなるということ。日本のファンにとっては、残念なニュースになると思われた。だが――。

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最終更新:2018/12/28(金) 11:43
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