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巨人・小林誠司が生き残るために、打撃だけではない重要な課題とは。

1/4(金) 10:31配信

Number Web

 「とにかく打たないと後がないと思う」

 2019年のシーズンに向けて、巨人の小林誠司捕手が掲げたテーマは打撃だった。

 プロ入り6年目。入団から順調に正捕手への階段を登ってきた小林にとって2018年は初めて本格的な壁にぶつかった年だったかもしれない。

 プロ2年目の2015年の70試合から16年は129試合、そして17年は138試合と増やしてきた出場試合数が、'18年シーズンでは119試合へと減少。しかも先発マスクは95試合まで激減した。

 挙げ句の果てにオフの補強では西武からフリーエージェントとなった炭谷銀仁朗捕手が加入。阿部慎之助内野手の捕手再チャレンジも決まり、小林にとって2019年は、まさにサバイバルをかけたシーズンとなる。

 そこで小林が掲げた個人的な目標が打撃力のアップだったのだ。

「本心から言えば2割5分」

 ある意味、もっともな目標ではある。

 打率2割1分9厘、2本塁打の26打点。今季は規定打席にも到達しなかったが、この数字で規定打席に達していれば、もちろんダントツの最下位、いわゆる“逆首位打者”である。

 「最低でも2割4分。本心から言えば2割5分。もうちょっと打てば、すごいキャッチャーになる」

 秋季キャンプでは原辰徳監督から、こう最低ノルマが課され、お尻を叩かれたという経緯もある。

 「やはり打つ方でバントとかチームバッティングとかも含めて貢献したい」

 小林がこう語るのは当たり前といえば当たり前のことでもあった。

 だが、である。

 なぜチームがわざわざFAで炭谷を獲得したのか。その背景を探ると、打つことだけでは、小林が再び巨人の正捕手を奪回できるとは到底思えないのだ。

盗塁を諦めさせる鉄砲肩。

 ライバルの炭谷の今季の打撃成績は47試合で2割4分8厘。プロ13年間で2割5分を越えたのは2017年の2割5分1厘の1度だけしかない。

 「個人的に彼に言ったのは(打率)2割5分」

 炭谷の入団会見で原監督が掲げたバットへの要望は、実は小林とどっこいの数字だった。

 それでもなお指揮官が炭谷獲得に動いた背景として大きかったのは、実は小林が自信を持っている守りに対する物足りなさだったのである。

 もちろん持ち前の鉄砲肩は炭谷にも引けは取らない。

 炭谷の盗塁阻止率3割2分7厘に対して小林は3年連続リーグトップの阻止率3割4分1厘。何より盗塁企図数が44と他のセ・リーグの捕手より圧倒的に少なく、まず相手走者に走ることを諦めさせている捕手であることが分かる。

 この肩の強さは投手にとって、走者を出したときに打者に集中できるというメリットとなる。

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最終更新:1/4(金) 10:31
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