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外国人が失望する「日本」という職場の不条理

1/7(月) 5:10配信

東洋経済オンライン

 昨年の臨時国会で出入国管理法(入管法)改正案が成立し、今年4月から施行される。政府は今後5年間で最大約34万5000人の外国人労働者受け入れを見込む。改正案の中核となるのが新たな在留資格「特定技能」の創設だ。従来は専門的・技術的分野に限定された就労目的の在留資格が、単純労働にも広がり永住への道を開くもので、従来の方針を一大転換する。

【写真】日本の段ボール工場で指を大けがした技能実習生

『週刊東洋経済』は1月7日発売号(1月12日号)で、「”移民”解禁」を特集。ニッポン経済浮沈の岐路となる新たな在留資格の創設の狙いや技能実習など現行制度の問題点、先を行く海外各国の状況など最前線をリポートしている。

■人手不足の現場を担う「技能実習生」や「留学生」

 長らく政府は、「単純労働の受け入れについては十分慎重に対応する」「労働者不足への対応として外国人労働者の受け入れを考えることは適切ではない」といった建前を貫いてきた。一方、少子高齢化が進む中、人手不足は深刻化の一途をたどっている。とりわけ医療・福祉や建設など特定業種にその傾向が著しい。現在、こうした人手不足産業の現場を、日本人に代わって担っているのが、「技能実習生」や「留学生」たちだ。

 在留資格「特定技能」の新設で単純労働者の受け入れが可能になったとされるが、実質的には以前から受け入れていた。その中心となってきたのが、技能実習制度だ。同制度は1993年に創設され、現在77職種ある。国際貢献のため途上国の外国人を日本で最長5年間受け入れ、技能を移転するものとされている。技能実習生数は右肩上がりで、2018年6月末時点で全国に約28万人が在留している。

 だが制度の実情に詳しい指宿昭一弁護士(外国人技能実習生問題弁護士連絡会共同代表)は、「その建前は真っ赤なウソで、労働力確保の手段として使われてきたことは、誰の目にも明らか」と語る。実際、法務省によれば大企業が海外の現地法人などの職員を受け入れて実習する「企業単独型」は全体の3%程度。大多数は中小・零細企業が監理団体を通じて受け入れる「団体監理型」だ。ここでは10人未満の零細企業が半数を占める。

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