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ミームの終焉?:物議を醸す「EU 新著作権法案」の真実

1/8(火) 7:10配信

DIGIDAY[日本版]

YouTubeと欧州の政策立案者たちの、欧州における著作権法変更にまつわる争いは激しさを一層増している。情報が錯綜するなかで、多くの大胆な主張や予測が飛び出している。インターネットにおけるミーム(meme)の終焉を主張する声、さらには自らの自殺を宣言してロビイングを行うユーザーまで現れている。

この夏、欧州議会は欧州著作権指令を更新するための投票を行った。そこに含まれるひとつである条項13は大きな議論を呼んでいる。条項13が施行されると、YouTubeといったコンテンツシェアを行うプラットフォームは、そこにアップロードされる著作権侵害コンテンツに対して、法的な責任を追うことになるからだ。

欧州議会、欧州委員会、欧州連合理事会による非公開の三者交渉が今月行われる。指令を承認・拒否する前の、新しい指令の文面の提出締切は2019年の4月だ。

音楽業界、YouTubeクリエーターたち、そしてロビイストや表現の自由の立場からの活動家たちがさまざまな意見を表明。そのどれも単純な主張ではなく、微妙なニュアンスを含んだものとなっている。政策立案者たちによる最善の提案とされるものですら、ほとんど非現実的と言えるレベルで、実施が困難なものとなっているのだ。

欧州委員会の狙いはYouTubeなどのプラットフォームとの交渉におけるアーティストや音楽業界の力を強めることにある。アーティストたちが大規模なスケールを獲得するこういったプラットフォーム上での報酬は、Spotify(スポティファイ)などのサービスと比べると非常に小さい。米・レコーディング業界協会(the Recording Industry Association of America)によると、この「価格の差」は、Spotifyの約7分の1にもなるとのことだ。条項13はレコードレーベルやアーティストたちに、コンテンツをプラットフォームに対してライセンス貸出するための交渉力を増やしてくれる。プラットフォーム側が、著作権侵害がないことを確かめる義務を追うことになるからだ。

英国作詞作曲家、著者アカデミーの議長であり自身も作詞作曲家であるクリスピン・ハント氏は、条項13のロビイングをしてきた人物のひとりだ。ほかのアーティストや権利保持者の許可なしにはタイトルは明かせない、としたうえで、彼が共同制作した最近の楽曲について、YouTube上で5000万回の再生回数を得たにも関わらず、158ポンド(約2万1000円)しか受け取っていないと語った。

「現時点ではユーザーが著作権侵害の責任を追っているが、プラットフォームがストリーミングサービスとして振る舞っているのならば、そうあるべきではない」と、彼は言う。

まだ修正や加筆が加えられている最中だが、改訂される条項の重要な要素は次のようになる。

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最終更新:1/8(火) 7:10
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