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「ポスト安倍」は誰? 自民党の「首相候補」たち

1/9(水) 15:02配信

nippon.com

特集 長期政権となった安倍内閣の評価と今後
柿崎 明二

「ポスト安倍」をうかがう自民党政治家らの横顔、党内の立場などについて、ベテランの政治記者が現状を分析した。

若手ながら注目度抜群の小泉氏

「ポスト安倍」とは、安倍晋三首相の後を務める可能性を持つ「総裁、首相候補」のことだが、自民党で派閥政治が絶頂を迎えていた1960年代から80年代にかけてと現在ではタイプが全く違っている。

派閥全盛期はいずれも、大なり小なり「派閥」という議員集団を率いる「領袖」か派閥幹部ら実力者だった。それは自民党の派閥が、「領袖が総裁選を勝ち抜くための基礎的な集団」と認識されていたことを考えれば当然のことだった。

しかし、現在、「ポスト安倍」に挙げられる人物は領袖らに限らない。筆頭は衆院当選4回で若干37歳、通常であれば一若手議員に過ぎないはずの小泉進次郎衆院議員だ。「誰が次の首相にふさわしいか」を問うメディアの世論調査では、石破茂元自民党幹事長とトップを争う。

高い内閣支持率を背景に5年半余り首相を務めた小泉純一郎を父に、防衛庁長官だった小泉純也を祖父、入れ墨大臣と呼ばれた小泉又次郎を曽祖父に持つ典型的な世襲議員。端正な顔立ちと切れ味のいいコメント、演説などで得た集票力によって「政界のプリンス」の地位を確立した。

政策にも関心が強く、党の農林部会長時代には農協改革など大胆な農業政策を進め、党組織「2020年以降の経済財政構想小委員会」の事実上のトップとして企業と労働者が保険料を負担して幼児教育や保育を無償にする「こども保険」創設を提言している。世論を喚起する劇場型政治を得意とした父とは違って、解決策をコンセンサスを得ながらとりまとめていく「地に足を付ける」手法だ。

慎重な性格は政局対応にも現れる。地方票や議員票に対する影響を最小限にとどめるため、9月の自民党総裁選で石破氏に投票することをメディアに明らかにしたのは投開票直前だった。このタイミングが「中途半端」「優柔不断」という批判を呼んだが、注目度、期待感の高さを浮き彫りにした。

小泉氏がポスト安倍の有力候補という事実は、総裁、首相の力の源泉が、率いる国会議員の数から国政選挙での集票力に代わったことを如実に象徴している。

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最終更新:1/9(水) 15:02
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