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有森裕子 疲労回復には「冷やす」「温める」をセットで

1/10(木) 16:37配信

日経グッデイ

 皆さん、どのようなお正月を過ごされましたか? 年始に行われたニューイヤー駅伝や箱根駅伝で快走したトップ選手たちの姿に感化され、早速“初ラン”を楽しまれた方も多いと思います。

 2019年の“ランニング目標”は人それぞれだと思いますが、皆さんに共通する目標として私からぜひ採用をお願いしたいのが、「1年間、ケガなく健康に走ること」です。ストイックに走りすぎて故障してしまったり、日々のケアを怠って不調を招いてしまうと、ランニングと長く付き合っていくことが難しくなります。

 ケガなく健康に走り続けるためには、日々の疲労をその日のうちにとってしまうことが重要です。走りすぎによる疲労が蓄積していくと、思わぬケガにつながることが多いからです。「その日の疲労はその日のうちに」を合言葉に、ぜひ皆さんにお勧めしたいのが、「アイシング」&「温め」の「冷温ミックス療法」です。

 先日、あるランニング教室で、市民ランナーの方から「トレーニング後にアイシングをすると脚がつるのですが、どうしたらいいですか」と質問されました。このような場合、習慣にしていただきたいのは「冷やすだけでなく、温めること」です。疲れた脚を冷やしてから温めることで、血行を良くして筋肉をほぐすことができます。ただ冷やすだけよりも、疲労が回復しやすく、脚がつるという症状も防げるように思います。

●現役時代の習慣だった「紙コップのアイスマッサージ」

 この「アイシング」&「温め」は、私自身も現役時代に大切にしていた、疲労回復のためのケアの1つです。

 まず、「アイシング」の目的とは何でしょうか。よく知られているのが、肉離れなどのケガをした際に患部を冷やし、筋肉組織の損傷や靭帯の炎症の広がりを抑えたり、痛みを軽減させたりすることです。ケガによる炎症がなくても、運動後に上昇した筋肉の温度を、適度にクールダウンさせて落ち着かせることで、エネルギーの消費を抑え、疲労回復を早めることが期待できます。

 アイシングはランニング後、できればすぐにと言いたいところですが、無理な方は、遅くともその日の晩には行うことをお勧めします。方法はいくつかあります。一つは、氷のうなどを固定する方法です。氷のうやビニール袋に氷を入れて、目的とする部位にしっかりフィットするように袋の空気を抜きます。これを太ももや膝回り、ふくらはぎ、アキレス腱など疲労した部位に当てて、タオルやバンテージで巻きます。そのまま10分~15分ほど冷やせば感覚がなくなってきます。限られた部位をしっかり冷やしたい時に向いている方法です。

 一方、広範囲にわたって筋肉を冷やしてほぐすには、「アイスマッサージ」という方法があります。私が現役中、練習後によくやっていたのは、あらかじめ紙コップに水を入れて氷を作っておき、紙の部分を持ちながら、凍った面を疲れのある部位に直接当ててぐるぐる回したり、上下にスライドさせたりしてマッサージする方法です。10分~15分程度マッサージすれば、広範囲にわたって筋肉を冷やすことができます。

 特に疲れや痛みがある部位は氷のうなどでしっかりと冷やし、その間、紙コップの氷やブロック氷で、脚全体など気になる部位をアイスマッサージする、という具合に使い分けるといいと思います。

 ちなみに、私が米コロラド州のボルダーでトレーニングをしていた頃は、トレーニングが終わったら、そのまま川にザブンと飛び込んでいました(笑)。山の水なのでとても冷たいのですが、それだけでも、心身ともにスッキリして体が楽になったり、軽くなったりしたように思います。

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最終更新:1/10(木) 16:37
日経グッデイ

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