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サイゼリヤ、ピザから有害物質・150億円の損失… 社長が最高のチャンスと思ったワケ

1/12(土) 0:10配信

NIKKEI STYLE

イタリア料理店「サイゼリヤ」を創業した正垣泰彦(しょうがき・やすひこ)氏の「暮らしを変えた立役者」。第12回では中国進出を果たした当時を振り返ります。
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■中国で不振が続く

上場後にオーストラリアに工場を建てたり、日本に大規模な農場を造ったりして、おいしい食材を安く提供する仕組みが整ってきました。従業員にも外食の中では少しは高い賃金を払えるようになってきました。

一方、中国が気になっていました。急速な発展を遂げる中国では貧富の差が激しい。創業時の苦しかったサイゼリヤと重ね合わせ、「中国でも安いイタリア料理を提供して幸せになってもらえたら」。きれい事かと思われるかもしれませんが、純粋にそう考えて中国進出を決断しました。

ですが、すぐに壁にぶつかりました。「中国企業との合弁企業しか認めない」。中国当局が100%子会社の設立はダメだと申請を突っぱねてきましたが、こちらも安々と引き下がるわけにはいかない。合弁企業だと、もうけが出れば、相手先がさらに利益を稼ごうと価格を引き上げてしまうと思ったからです。

「これでは安いイタリア料理を提供することはかなわないな……」。なぜなのかと聞いてもダメだと押し切られるだけ。それでも諦めません。「中国のための会社だと理念を掲げます。自分たちの金もうけのためじゃない」と何度も言い、やっと認めてくれました。

ホッとしましたが、場所は現地企業と組まないので自分で探すしかない。ここなら大丈夫だろうと2003年に上海市に1号店の開業にこぎつけましたが、お客さんがほとんど来なくて。家賃が高いので、赤字はたまるばかりです。07年についには社員が「店を閉めさせてください」と言ってきたのです。

中国の人のためになっていないから、サイゼリヤの値打ちがないんじゃないかと思い悩みました。中国のメニュー表を眺めながら日本の1号店を思い出し、「何もしないよりは気分がいいじゃないか」と指示しました。

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最終更新:1/18(金) 20:20
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