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日本人と韓国人は“双子の兄弟”“互いに劣等感”?元駐日韓国大使の発言に異議あり

1/12(土) 6:15配信

デイリー新潮

文/屋山太郎(政治評論家)

 日韓関係を軌道に乗せたのは1965年の日韓基本条約である。大戦が終わって20年もかかったが、何が問題となったのか。第一は在日朝鮮人とその子孫の身分をどう扱うか。第二は朝鮮に残してきた日本の財産と日本にある朝鮮人の財産をどう相殺するか、だった。日韓の財産の差は莫大で、韓国がとうてい払える額ではない。逆に日本から“門出の祝い”として無償3億ドル、有償2億ドル、計5億ドルを「経済協力基金」と名付けて韓国に献上することになった。賃金の未払いなど、在日韓国人が蒙った損失は、この5億円の中から韓国政府が払うはずの金だった。

 当時、国際的にこれほどすっきりした条約はないといわれたのである。ところが、金を受け取った朴正煕大統領はこの“協力金”で日本からの引揚者に補償する事業はしなかった。まとめて大規模なインフラ工事に使ってしまったのである。何に使ったかの「報告書」もまとめてあるが、小銭でバラまくより余程、利口な使い方である。5億ドルは当時の韓国予算の1年半分に達した。日本の外貨準備高は常時、20億ドルを切っていたから、これほどふん切りの良い財務支出は過去も現在もないだろう。

 ところが、その後、韓国政府は日韓首脳会談のたびに理由をつけて日本政府に金をせびった。「河野談話」がいい例である。吉田清治という自虐者が「済州島で女狩りをして軍の慰安所で働かせた」との主旨の本を書いた。当時「働いた」という老婆を集め証言に基づいて「謝罪」の意を込めて河野氏が発表した。作文に当たった石原信雄・官房副長官が「言わなかったことを書かされた」と証言している。本の著者も根拠なく書いたと証言している。ヨタ本を16回も記事にした朝日新聞が、ヨタ記事を取消し、「元慰安婦の証言」と証する記事を取消し、謝罪した。

 月刊『文藝春秋』の2019年1月号は柳興洙(ユ・フンス)という元駐日大使が「文在寅政治は我が韓国の『信用』を失った」と文政権への失望を語っている。インタビュアーは韓国取材の大ベテラン黒田勝弘・産経新聞ソウル支局長である。

 文春の紹介によれば柳氏は韓国有数の“知日派政治家”で、韓国南東部で生まれたが2歳の時に家族と共に渡日し、小学校5年まで京都で過ごした。小5のときに帰国、1962年にソウル大を卒業後、内務省(現・行政安全部)に入り、治安本部長(警察庁長官)、忠清南道知事、全斗煥政権の政務首席秘書官等を歴任した。85年に国会議員に初当選、04年の政界引退まで国会議員を4期務め、日本語は完璧で、韓日議員連盟幹事長に就いた。京都大学への留学経験もある。朴槿恵政権下では、日本に豊富な人脈を持つ人物として駐日韓国大使に起用された。15年の「日韓慰安婦合意」に舞台裏でかかわった(念のために言っておくと、「不可逆的解決」を宣言した合意文書である)。

 ここまで書くと、しかるべき人達が、しかるべき文書を作って、いざこざを終結させたのだな、と思う。ところが日韓基本条約も慰安婦合意も全部ひっくり返して、やり直しだと韓国は叫んでいるのである。私の持つ知識から判断すれば理解不能だが、その謎を解く2つの発言をしている。

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最終更新:1/12(土) 12:24
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